このページは、
- 「ハローワークに相談できるのはどんなこと?」
- 「ハローワークに相談するにはどうすればいい?」
こんな疑問を解決できます。
ハローワークは、公的機関としてニートやフリーターや既に退職してしまった求職者も利用することが可能です。
誰でも利用できるのですが、「ブラック企業ばかり紹介される」や「混みすぎて利用できない」など不安な口コミが多いのも事実です。
そこでハローワークの実態や、おすすめの利用方法、ハローワークと一緒に利用することでより良い転職・求職活動ができるサービスをご紹介します。
ハローワークとは?
ハローワークとは、厚生労働省が運営している公共職業安定所のことです。全国で約540カ所あり、仕事の紹介や就職支援、失業保険の手続きなどの相談に対応してくれます。
簡単にいえば、公的な機関で仕事の斡旋をしてくれる施設といえます。
ハローワークの特徴
ハローワークの特徴としては、以下のことが挙げられます。
- 基本的に誰でも利用できる
- 就職・転職の相談だけではなく、失業保険の手続きもできる
- 新たな仕事の訓練ができる(職業訓練)
- 地元求人を中心に仕事を斡旋してもらえる
- 学歴や経歴ハードルの低い求人が多い
- 他の転職サービスでは出会えない求人がある
転職サイトや転職エージェントの場合、利用にあたっての最低条件があったり、各サービスごとの特徴があったりしますが、公的機関ということで誰でも利用でき、誰にでもある程度合わせられるようなサービスになっています。
最も特徴的なこととして、失業保険の手続きや職業訓練があることが挙げられ、国や自治体が労働者をバックアップするための機関として運営していることがわかります。
ハローワークの利用の流れ
ハローワークを利用する際の流れは以下となります。利用前に確認しておくことがおすすめです。※転職・職業斡旋相談を想定した流れになります。
1.求職者登録を行う
ハローワークの支援を受けるために必要なのが、求職者として情報を登録することです。まずは、案内に従って「求職申込書」を記入し、窓口で本登録を行います。
求職申込書は窓口もしくはハローワーク内のパソコンを利用して記入ができます。
仮登録から本登録は14日以内に行うのがルールとなっています。
ちなみに、本登録前の仮登録までであれば、自宅のパソコンやスマホから行うことが可能です。仮登録を済ませてハローワークにいくことで、本登録の手続きだけ窓口で行うことができるので、時間を短縮することができます。
2.ハローワークカードを作成する(受け取る)
求職者情報を登録し終えると、ハローワークカードという利用者カードが発行されるので、これを受け取るようにしましょう。
ハローワークカードがあれば、次回以降はカードを提示するだけで受付してもらうことができ、気軽に相談や求人情報検索端末などの支援サービスを受けることができるようになります。
3.相談窓口・求人情報検索端末で求人情報を閲覧する
窓口・ハローワーク施設の中に設置されている求人検索端末で求人情報を探します。
ハローワーク内であれば、閲覧できるすべての情報を見ることができますが、利用時間の制限がある場合があるため、ハローワークインターネットサービスを利用して、自宅やスマホである程度あたりをつけてからハローワークに出向くのが良いでしょう。
4.相談窓口で求人について話を聞く
求人検索端末で気になる求人があれば、相談窓口で問い合わせてみましょう。
問い合わせると、その求人情報の詳細を教えてくれるだけでなく、応募に当たっての履歴書・職務経歴書の添削をしてもらうこともできます。
5.応募先への紹介状を作成してもらう
応募したい求人が決まったら、窓口で紹介状を作成してもらいましょう。
紹介状を作成してもらうには、応募したい求人票を持参のうえ、相談員と募集条件を確認する必要があります。
ハローワークを利用するメリット・デメリット
ハローワークは、転職の際に利用するメリットやデメリットがありますので、両方をみてから利用するのがポイントです。
ここからは、ハローワークのメリット・デメリットを紹介します。
デメリット
まず、ハローワークのデメリットをご紹介します。
- 雇用条件のよくない求人も少なくない
- ハイクラス求人はほぼない
- 相談員の対応が丁寧でないことも多い
- ハローワーク側からの積極的な対応はほぼない
1つずつみていきます。
雇用条件のよくない求人も少なくない
ハローワークは、全国に拠点があることや求人情報を出すのは無料でできること、利用者の制限をほぼしていないことから、雇用条件がよくない求人が少なくない傾向にあります。
一般的にブラック企業と呼ばれるような職場や、そもそも給与水準が最低レベルなど、多数の応募が集まるような求人が多くないこともあります。
条件の良い求人情報をより多く知りたいのであれば、このページ下部で紹介している転職エージェントを利用すると良いでしょう。
ハイクラス求人はほぼない
ハイクラス、年収の高い求人を出す企業は、無理に募集をしなくても応募が集まるため、ハローワークを利用して募集することはほぼありません。
そのため、ハローワークを利用してハイクラス転職をしようとするのはほぼ不可能です。
このことをしっかりと認識して、ある程度の求人に応募するという妥協点を見つけるのも重要です。
相談員の対応が丁寧でないことも多い
ハローワークの相談員は、事業モデル上、売上を上げる必要はないため、「転職・就職を成功させよう」という意欲が、民間の転職サービスよりも低い場合が少なくありません。
そのため、事務的な対応の方やいわゆる「塩対応」のような方も多く、合わないと感じる方も多いでしょう。
ハローワーク側からの積極的な対応はほぼない
ハローワークは、国が行っている仕事の斡旋事業になります。
そのため、役所のような雰囲気に近く、「ハローワーク側からこんな求人がありますがいかがでしょうか?」や「あなたにはこんな仕事が合っていると思います」というような、積極的な対応をしてくれることはほぼありません。
積極的な求人紹介や対応を求めているのであれば、転職エージェントなどを利用するとよいでしょう。
メリット
次に、ハローワークを利用するメリットは以下の通りです。
- 職業訓練なども受けられる
- 応募のハードルが低い求人が多い
1つずつ詳しくみていきます。
職業訓練なども受けられる
ハローワークは、転職サイトなどのサービスと比較して、職業訓練が受けられるという非常に強い支援があります。
職業訓練では、保育士、調理師、税理士、エンジニアなど各種専門家への訓練を受けられるため、訓練を終えることで、専門家と同等の知見や経験を得ることができ、応募の際も一定程度のスキルを有していると判断されることができます。
これは、民間のサービスにはないメリットといえるでしょう。
応募のハードルが低い求人が多い
ハローワークは、国が運営する一種のセーフティネットとなっているため、応募・採用のハードルが低い求人が非常に多いです。
特徴として、ホワイトカラーよりもブルーカラー系統の職種が多いですが、年齢、学歴、スキル、経験を不問とするような求人情報が多数です。
そのため、学歴、年齢、経験などで転職・就職が少なくなってしまっている人にとって非常に心強いサービスといえます。
ハローワークと民間の転職サービスの違い
ハローワークと民間の転職サービスである、転職サイトと転職エージェントを比較して、違いについて解説していきます。
サービス | ハローワーク | 転職サイト | 転職エージェント |
求人数 | 多い | 多い | サービスによる |
求人の探し方 | 求人検索端末で行う | 自分で探す | 担当者から紹介してもらう |
応募 | 基本自分で行う (紹介状あり) | 自分で行う | 担当者を通じて行う |
担当者 | 窓口の担当はいる | いない | 専任担当 |
転職支援 | ・転職資料添削 ・職業訓練 ・各種セミナー | 特になし | ・書類作成支援 ・面接対策 |
採用されやすさ | 採用されやすい求人が多い | 求人による | 比較的ハードルが高いものも多い |
それでは、どんな人がハローワークがおすすめなのか、民間サービスがおすすめなのかについて解説していきます。
ハローワークの利用がおすすめな人
ハローワークの利用がおすすめな人は、学歴や年齢、これまでの経験を活かした転職が難しい方や、全く未経験の仕事への転職を試みる方です。
また、新しい職種へのチャレンジの場合、職業訓練を受けられるため、ハローワークの利用が良いでしょう。
民間の転職サービスがおすすめな人
民間の転職サービス(転職サイトや転職エージェント)の利用をおすすめしたいのは、ホワイトカラーやこれまでのスキル、経験を活かしてキャリアアップをしたい方です。
キャリアアップができるような求人はハローワークには少ないため、民間の転職サイトや転職エージェントを利用することがおすすめです。
おすすめはハローワーク+転職エージェント
最もおすすめなハローワークの利用の仕方は、ハローワークに登録しながら、転職エージェントや転職サイトを利用する方法です。
このページでご紹介したように、ハローワークは掲載が無料であるため、お金のない企業も人材募集を行うことができます。しかし、ハローワーク自体は「就職のセーフティネット」の役割が大きいため、雇用条件の良い求人は少ないことが多いです。
逆に、転職エージェントや転職サイトは、求人募集や採用にお金がかかるため、ある程度人材に投資できる会社のみが募集をかけているため、ハローワークよりも雇用条件の良い質の高い求人が多いです。
どちらかにしか募集を出していない企業も多いため、両方を併用することで、より多くの求人情報を知ることができるので、より自分にあった会社を見つけることができるでしょう。
ハローワークと同時に利用したい転職サービスは次の章でご紹介します。
ハローワークと一緒に相談したい転職サービス
ではここからは、ハローワークと一緒に利用したい転職サービスのご紹介です。
ハタラクティブ
運営会社 | レバレジーズ株式会社 |
得意業界 | 全業種・業界(未経験者) |
対応エリア | 全国 |
求人数 | 公開求人数:3,000件以上 |
利用料金 | 無料 |
ハタラクティブは、応募者の経歴を問わない転職エージェントです。他の転職エージェントと比べて、未経験OKな求人が多いエージェントとなっています。
求人情報の80%以上が正社員経験がなくても応募できる内容になっており、40%以上の利用者が社会人経験のない求職者でありながら、内定率80%超えを記録しています。
登録時の学歴なども問わないため、これまでの経歴やスキルに自信がない人に特におすすめな転職エージェントといえます。
- 学歴・正社員歴がないけど、正社員に転職したい
- 未経験の仕事に正社員としてチャレンジしたい
- 20代のうちに安定した仕事に就きたい
JAIC(就職カレッジ)
運営会社 | 株式会社ジェイック |
対応エリア | 北海道/宮城県/東京都/神奈川県/埼玉県/千葉県愛知県大阪府/兵庫県広島県福岡県/熊本県/佐賀県 |
得意な業界・業種 | メーカー/商社/IT/アパレル/広告/金融営業/事務/デザイナー/エンジニア/総合 |
求人数 | 未記載 |
利用料金 | 無料 |
就職カレッジ(JAIC)は、フリーターや未経験者などの職歴があまりない20代の求職者の転職に強みを持つ転職エージェントです。
定期的に集団面接会というイベントを行っており、このイベントでは書類選考なしで約20社と面接をすることができます。フリーターや未経験者だと書類選考で落とされてしまうことも少なくありませんので、非常に嬉しいイベントでしょう。
- 未経験から正社員にチャレンジしたい
- これまでの職歴に不安がある
- 転職というよりは「就職」として頑張りたい
doda
運営会社名 | パーソルキャリア株式会社 |
得意業界 | 全業界・業種 |
求人数 | 公開求人数:13万件以上 (2022/4/22時点) |
拠点 | 29拠点 |
利用料金 | 無料 |
dodaは、転職エージェント、転職サイト、ダイレクトスカウトの全ての機能を1つのサービスとして利用することができる転職サービスです。求人数も国内最大級でありながら、面接対策や職務経歴書の作成支援など、さまざまな支援も手厚く行ってくれるため、必ず登録することをおすすめできるサービスです。
- とりあえず転職サービスに登録しようと考えている人
- 転職実績と豊富な求人数を求めている人
- アドバイザーから専門的な転職のアドバイスを受けたい人
リクルートエージェント
運営会社名 | 株式会社リクルート |
得意業界 | 全業界・業種 |
求人数 | 公開求人数:180,000件以上(2022/4/22時点) |
拠点 | 16拠点 |
利用料金 | 無料 |
リクルートエージェントは、公開非公開合わせて30万件を超える、日本最多クラスの求人数を常に扱っている転職エージェントです。非常に広い媒体に広告掲載を行い、認知拡大を図っているので、ご存じではないでしょうか。
非公開求人だけでも20万件を超えており、他の転職サービスを圧倒する求人数を誇ります。書類の支援なども受けられるため、条件の良い求人情報に出会うためにも登録は必須といえるでしょう。
- できるだけ条件の良い求人情報に出会いたい
- 知名度の高いサービスを使いたい
- どの業界に転職するか決めかねている人
キャリア・転職相談ならキャリアコーチへの相談も有効
ちなみに、求職・求人紹介ではなく「自分にはどんな仕事が向いているのか」から相談したい場合には、転職エージェントや転職サイトではなく、「キャリア相談の専門家」に相談ができる、キャリアコーチングサービスを利用するのがおすすめです。
有料サービスがほとんどですが、初回の相談は無料な場合も多いため、キャリアの方向性などに迷っている場合には、一度利用してみることをおすすめします。
まとめ
このページでは、ハローワークで転職活動をするメリット・デメリット、民間サービスとの比較をご紹介しました。
ハローワークは、「キャリアアップ」や「年収アップ」を目指す転職には向いていません。しかし、これから就職したい方やキャリアチェンジには一定の利用価値がある支援サービスです。
ご自身の状況を踏まえ、利用できる限り利用することをおすすめします。