自分の目指すべき将来像や明確な夢があるわけではなく、キャリアプランなんて聞かれても答えられないという方は少なくありません。
しかし、転職に限らず、社内の上司との面談や同期とのたわいもない話の中でも、キャリアプランや将来どうしたいのか?という話は出てきます。
自分の納得のいく人生・キャリアを積んでいくためにも、キャリアプランはできるだけ早い段階で明確にしておくことをおすすめします。
そこでこのページでは、キャリアプランが思いつかない時の5つの手順と、それでも1人ではキャリアプラン設計が難しい場合の相談相手をご紹介します。
そもそもキャリアプランとは何か?
まず、キャリアプランとはどういうものを指すのかを整理してから、具体的な手順を説明するべきだと思いますので、キャリアプランとは何かについて解説します。
キャリアプランとは、仕事・働き方などを通じてどんな理想の将来像を持っているのか、そしてそこにどうやって、どれくらいで辿り着こうと考えているのかを示す行動計画のようなものです。
- 役職を任せられるような人材になりたい
- プロフェッショナルとしてバリバリと現場で働きたい
- 世界的にも活躍できる仕事をしたい
というような、どんな仕事をしたいのかというような職種に関する将来の計画・理想だけではなく、
- 年収1,000万円は稼げるようになりたい
- 独立できる仕事と稼ぎが欲しい
- リモートワークでもOKな職場がいい
- できるだけ地方で仕事がしたい
などの、働き方やライフスタイルに関する将来像も含めていきます。
また、それに加えて「最終的にその将来像をいつまでに実現したいか」というゴールイメージもできるだけ明確にしていく必要があります。
とはいっても、このページをみている方は「キャリアプラン(理想の将来)が思いつかない」という状態だと思いますので、まずは、「お金」と「やりがいや働き方」の理想の状態から考えていくことをおすすめします。
キャリアプランが思いつかない原因
キャリアプランが思いつかない原因は、自分の軸や価値観、仕事に対する希望条件などを明確にできていないからです。
いわゆる「ゴールイメージ」を明確に考えたことがないため、「将来何をしていたいか」と聞かれても、答えられないのです。
- 大学時代の友達はもう課長に昇格したらしい
- 地元の友達は会社を作って独立したらしい
- 同級生のほとんどは子供もできて、仕事も頑張っているらしい
こうやって周囲と比べてしまうことも少なくないかもしれませんが、周囲と比較して落ち込んでも自分の理想像がやってくるわけでもなく、周囲の状況が自分の理想の状況下というとそうでもないかもしれません。
自分の理想の状態を明確にすることで、自分の目指すべき道が明確になり、具体的なアクションプランにまで落とし込んでいけるので、日々の仕事のモチベーションにも繋がります。
キャリアプランが思いつかない時の5つの手順
ここからは具体的にキャリアプランが思いつかずに悩んだ時の5つのステップを1つずつ解説していきます。
自分の希望の将来像を書き出す
まずは、自分の希望の将来像を書き出します。
といってもそれがわからないからできないのではないかと考えてしまいがちですが、非現実的な内容かもしれないとしても、一度自分がどんな状態になりたいのかを書き出してみましょう。
- 年収3,000万円
- 部下が30人ほどいる
- 独立している
最終的に、どんな状態になっていたいのかを書き出してみましょう。
また、ゴールの段階での年齢や「○○年後」のような、いつまでにという基準もつけられるとより明確になります。
最終的な状態を認識しておくことで、どの方向に進んでいくべきなのかがわかるはずです。もし、最終ゴールの見つけ方がわからない場合には、キャリアコーチに相談すると良いでしょう。
自己分析をして、自分の価値観を言語化する
次に、自分の考えや性格、行動の癖などを分析し、言語化していきましょう。
自分の価値観が言語化できていれば、次のような希望条件などが見えてきます。
- 定時には必ず帰りたい
- 都心部に住んで働きたい
- 大企業で働きたい
- 気の合う仲間とわいわい仕事したい
価値観によって、「こうしたい」という点や「こういうことはしたくない」という点が見えてくるでしょう。
価値観の合わない職場に転職したり、キャリアプランを進めていっても、気持ちの良い仕事はできないはずですので、気をつけましょう。
将来像と現状のギャップを書き出す
キャリアプランを作成するうえで、ゴールと現在のギャップを確認することは非常に重要な行為といえます。
なぜならば、ゴールが決まったとしても、そのゴールに対して自分がどの位置にいるのかによってどんな道筋を辿ればいいのかがわからないからです。
- ゴール:年収3,000万円/現状:年収500万円
- ゴール:部下30名/現状:部下0名/平社員
- ゴール:独立して仕事をしていたい/現状:やっと会社の中の仕事に慣れてきた
などを確認していくことで、今からゴールに向かう上でどれくらいの距離感があるのか、どんな方向で行動を起こしていくべきなのかがわかるでしょう。
ゴールと現状が遠すぎて諦めてしまいそうになることもあるかと思いますが、段階的に目標を設定していけばいいので、まずは自分が達成したい目標と現実のギャップを確認しましょう。
将来像に近づくための段階的な目標設定を行う
ゴールと現状のギャップを確認したら、次は、ゴールに辿り着くための段階的な目標設定を行っていきます。
段階の組み方は目標の種類と現状とのギャップ次第ですが、年収3,000万円を目標として現状が500万円だとすると、来年からいきなり年収3,000万円を達成するのが難しいことはご理解いただけるでしょう。
いきなり最終ゴールだけを目指しても、遠すぎて挫折してしまうこともありますし、進んでいる方向を途中で確認するためにも段階的な目標を設定します。
例えば以下のようです。
- 最終ゴール:5年後 独立して年収1,000万円
- 1つ前のゴール:3年後 独立資金100万円貯める 副業で月5万円稼ぐ
- 2つ前のゴール:2年後 独立資金ため始める プログラミングスキル一通り習得
- 最も近いゴール:1年後 独立にいくら必要か確認できている プログラミングの習得開始
段階的にゴールを設定することで、目の前で何をやっていくべきなのかを確認しながら行動を進めていくことができます。
少しずつ行動を起こしながらキャリアプランを更新していく
キャリアプランは1度決めたら変えてはいけないわけではありません。
例えば、目標設定が現実的なものでなかったり、目標が人の状態や社会情勢を含めて変わっていくなど、よく起こります。
そういった余白を多少持ちながら、目標に向かって進んでいくことで、より自分の納得のいくキャリアを送れるようになるでしょう。
1人でキャリアプランが思いつかない時の相談先
1人でキャリアプランを考えていても、全く思いつかなかったり、情報が整理できなかったりすることがあるでしょう。
キャリアプラン作成には、客観的な視点が必要なのもポイントです。
そこで1人で悩まずに相談したいのが、キャリアコーチングサービスです。
キャリアコーチングサービスは、転職エージェントなどとは異なり、キャリア相談のプロが、キャリアプランの作成や適職に関する相談、それぞれのアクションプランなどの作成を支援してくれるサービスです。
契約後の金額は安くはありませんが、ほぼ全てのサービスで初回は無料で相談ができるので、まずは各サービスの無料相談を利用してプロにキャリアプラン作成の相談をしてみることをおすすめします。
まとめ
このページの内容をまとめます。
- キャリアプランとは、仕事を通じた理想の将来像とどうやって向かうのかの計画
- キャリアプランが思いつかないのは、価値観や希望条件がわからないから
- キャリアプランは5つのステップで作成して改善できる
- キャリアプラン作成が難しければキャリアコーチングサービスを利用しよう
です。
キャリアプランは、自分のキャリアの納得度を高めるためにも非常に重要なものになります。先延ばしにしすぎず、できるだけ早い段階で将来の理想像を明確にして、アクションプランを立てていくことで、より良いキャリアを歩むことができるはずです。