不動産業界への転職に興味があり、
- 不動産業界への転職は未経験でも大丈夫なのか教えてほしい
- 平均年収や募集職種、転職で強みとなる経験や資格について知りたい
など、疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
転職活動をする上で、業界や職種、年収などの情報を把握しておくことは大切です。他の業界との比較がしやすくなり、自分が不動産業界に合っているのか判断がしやすくなります。
そこでこの記事では、不動産業界の平均年収や募集職種、転職で強みとなる経験や資格などについて解説します。
不動産業界は大きく4つに分かれる
不動産業界は以下4つの分野に分けることができます。
- 不動産仲介・販売
- 不動産管理
- 不動産開発・建設
- 不動産投資・経営
それぞれの分野の仕事内容や特徴を把握しておけば、不動産業界に転職する際に役立ちます。
また、各分野の代表的な企業を知っていれば、業界研究や転職先選びもやりやすくなるでしょう。ここでは、不動産業界の4つの分野と各分野の主な企業について紹介します。
参考:【初めてでも安心】転職活動の進め方・流れ5ステップ完全網羅マニュアル
不動産仲介・販売
不動産仲介とは、マンションやアパート・一戸建て・土地などの不動産を、買いたい人(買主)と売りたい人(売主)または、貸したい人(貸主)と借りたい人(借主)の間に立ち、契約を成立させる業務です。
自社で保有する不動産だけでなく、他の個人・法人が保有する不動産を取り扱うことも多いです。仲介企業は、契約手続きの他に、次のような業務を行います。
- 不動産のプロモーション
- 顧客との交渉
- 不動産の査定
- リフォーム・リノベーション
- 引き渡し
- ローン紹介
不動産仲介企業の主な収入源は、仲介手数料です。仲介手数料とは成功報酬のことで、契約が成立した際に発生します。仲介手数料は企業によって異なりますが、宅地建物取引業法で上限が定められています。
売買の場合の法定上限額の計算方法は「売買金額×3%+6万円+消費税」です。
例えば、売買金額が5,000万円の場合の仲介手数料の上限額は171万6,000円となります。また、賃貸の場合の仲介手数料は家賃1ヵ月分+消費税が上限額です。
不動産販売は、アパートやマンション、一戸建てなどの不動産を販売する仕事です。自社開発物件のみを販売する企業もあれば、開発会社の物件を代理販売する企業もあります。販売代理の際は、開発会社からの手数料が主な収入源です。
問い合わせがあった方やモデルルームに来店した方に対しての対応、電話やメールによる既存顧客へのアプローチ、ポスティングや訪問などによる新規開拓などの営業活動を行います。
不動産仲介・販売の主な企業
不動産仲介・販売の主な企業は、次のとおりです。
株式会社エイブル
1968年創業。「エイブル」としてマンションやアパート、一戸建てなどの賃貸物件の仲介を行っています。国内外に813店(直営店432店、ネットワーク店367店、海外店14店)を展開しています(2022年2月末時点)。
株式会社ミニミニ
1977年創業の企業です。全国各地に「ミニミニ」を展開し、アパートやマンション、一戸建てなどの賃貸物件仲介を行っています。敷金・礼金0円物件や家具・家電付き物件を多数揃えています。
三井不動産リアルティ株式会社
1969年設立の企業で、「三井のリハウス」として個人向け・法人向けの不動産仲介などの事業を行っています。取扱件数は100万件を超えており、シニア向けのサポートも充実しています。三井不動産リアルティグループの店舗数は287店(2021年4月1日時点)です。
住友不動産販売株式会社
1975年設立の企業で、仲介や自社物件の販売などを行っています。住友不動産グループで取引した方や仲介で契約した方には、売却時の仲介手数料の割引や最大10万円のVisaギフトカード、家具・インテリアの限定価格販売などの優待を受けることができます。
株式会社オープンハウス
オープンハウスは、都市部を中心に一戸建てやマンションなどの自社物件を販売しています。2021年9月期の売上高は8,105億円(連結)で、2015年9月期(1,793億円)からわずか6年で売上高は4倍以上へと成長しています。
東京建物不動産販売株式会社
1980年創立で、仲介や賃貸、アセットソリューション事業を手掛けています。提携企業や金融機関などのネットワークを活用して購入検討者を探し、アプローチします。売上高は291億9,600万円(2020年度)です。
みずほ不動産販売株式会社
1986年設立で不動産の販売や仲介を行っています。瑕疵保証サービスや住宅設備保証サービス、敷地調査サービスなどの手厚いサービス・サポートが特徴です。600人以上の宅地建物取引士が所属しています。
不動産仲介・販売の企業は、他にも多数存在しています。
不動産管理
不動産管理は、マンションやアパートなどの賃貸物件を管理する仕事です。投資家などのオーナーに代わり、次のような業務を行います。
- 共用部分や敷地内の清掃
- 設備機器の点検・メンテナンス
- 入居者募集
- 入居手続き
- 契約更新
- 退去手続き
- クレーム対応
- トラブル対応
- 家賃回収
不動産管理の企業は、マンションやアパートの廊下や駐輪場、駐車場、エントランス、エレベーター、ゴミ捨て場などの清掃や点検・メンテナンスを行います。入居者の賃貸契約締結や契約更新の手続き、退去する際の立ち会いや手続きなども仕事の1つです。
入居者や近隣からのクレームや水漏れなどのトラブルも、オーナーに代わり対応します。また、入居者が家賃を滞納している場合の対応も不動産管理業務です。
不動産管理の企業は、管理委託手数料によって利益を得ます。管理委託手数料は、物件オーナーが管理を委託する際に毎月支払う手数料のことです。
マンションやアパートなどの物件の管理委託手数料は「家賃の5%程度」が相場といわれています。また、企業によっては、マンションやアパートなどの賃貸住宅ではなく、オフィスビルや別荘地などに特化していることもあります。
不動産管理の主な企業
不動産管理の主な企業は、次のとおりです。
大和リビング株式会社
大和ハウス工業株式会社が100%出資する賃貸管理企業です。1989年設立で、132ヵ所に拠点を設けています。全国賃貸住宅新聞の2021年管理戸数ランキングでは第4位(60万428戸)です。
2021年3月期の従業員数は2,287人、売上高は5,918億1,500万円となります(大和リビングカンパニーズ連結)。退去時の費用を固定化するリペアパックの提供やリノベーションプランの提案なども行っています。
大東建託パートナーズ株式会社
1994年設立でアパートやマンション、ビルの管理業務を行っています。大東建託グループは、不動産管理の大手であり、全国賃貸住宅新聞の2021年管理戸数ランキングは第1位(117万4,264戸)です。
2021年3月期の売上高は9,700億8,200万円で、社員数は4,541人となります。アパートやマンション、ビルの他に空き家管理事業も手掛けています。
スターツグループ
スターツグループは、不動産流通や管理、建設、分譲、金融。コンサルティング、ホテル・レジャーなど幅広い事業を展開しています。
管理事業では、賃貸住宅やオフィスビル、施設、学校などの管理・運営を行っています。全国賃貸住宅新聞の2021年管理戸数ランキングは第3位(61万2,953戸)です。
東急住宅リース株式会社
2014年設立の東急住宅リース株式会社は、東急不動産ホールディングスグループで不動産管理事業を手掛けています。
全国賃貸住宅新聞の2021年管理戸数ランキングは第8位(10万6,879戸)です。宅地建物取引士811人、賃貸不動産経営管理士823人(2021年5月時点)が在籍しており、各分野のプロが対応します。
他にも多くの不動産管理企業があり、それぞれで特徴が異なります。
不動産開発・建設(デベロッパー)
デベロッパーとは、不動産の企画や開発を行う企業のことです。用地取得やマーケティングなどを行い、商業施設やマンション、一戸建て、オフィスビルなど様々な不動産を企画・開発します。
複合商業施設や大規模マンション・リゾート地の開発・まちづくりなども手掛けるデベロッパーを「総合デベロッパー」と呼び、マンションや一戸建て中心のデベロッパーを「マンションデベロッパー」と呼びます。
国内で有名なデベロッパーは、三井不動産、三菱地所、住友不動産、東急不動産、野村不動産、森ビルの6社です。
デベロッパーが企画・開発を行い、ゼネコン(建設業を営む企業)が工事をします。ゼネコンの中で有名なのが、売上高(単体)が1兆円を超えるスーパーゼネコンの大林組、鹿島建設、大成建設、清水建設、竹中工務店です。
不動産開発・建設の主な企業
不動産開発・建設建設の主な企業は、次のとおりです。
住友不動産株式会社
1949年に設立の住友不動産は、マンションや一戸建て、ビル、海外不動産などの開発、分譲、賃貸などを行っています。グループの従業員数は1万3,530人で売上高は9,174億7,200万円(2021年3月31日時点)です。
次のようなプロジェクト・人気物件を手掛けています。
- 東京三田再開発プロジェクト
- 有明ガーデン
- シティタワーズ東京ベイ
- 新宿住友ビル三角広場
- ベイサイドタワー晴海
- DEUX TOURS SOHO
- HARUMI FLAG
三菱地所株式会社
1937年設立の三菱地所は、住宅用地や工業用地、収益用不動産、オフィスビル、商業施設などの開発や管理、販売などを手掛けています。
主なプロジェクトは、次のとおりです。
- MARK IS みなとみらい
- ロジクロス福岡久山(開発)
- 丸の内仲通り(エリアマネジメント)
- GINZA KABUKIZA(設計監理)
分譲マンション ザ・パークハウスは、用地取得〜アフターサービスまで手掛ける人気ブランドです。
東急不動産株式会社
東急不動産株式会社は1953年設立で、都市事業や住宅事業、インフラ事業、ウェルネス事業、海外事業などを展開している企業です。
次のような商業施設、プロジェクトを手掛けています。
- 東急プラザ
- Q plaza
- Q’sMALL
- MARKET SQUARE
- 渋谷駅桜丘口地区
- 神宮前六丁目地区
ブランズタワーなどの人気分譲マンションやGreater SHIBUYA(広域渋谷圏)構想、竹芝エリアのまちづくりなども手掛けています。
株式会社竹中工務店
スーパーゼネコンの竹中工務店は、非上場企業でありながら売上高は1兆2,377億円(2020年度連結)あります。主な建築実績には、次のようなものがあります。
- 渋谷パルコ・ヒューリックビル
- ザ・キタノホテル東京
- ザ・パークハウス白金二丁目タワー
- 新宿東宝ビル
- 水天宮御造替
- Panasonic Stadium Suita
- チャンギ空港第4ターミナルビル
- ホテル日航サンフランシスコ
- 横浜市役所
- パークシティ武蔵小杉ザガーデン
- 関西国際空港旅客ターミナルビル
免震制振技術や耐震補強技術、液状化対策などを行い、非常に多くの建築物を手掛けています。
清水建設株式会社
1804年創業の清水建設は、従業員数10,494人(2021年3月31日時点)、売上高は1兆4,564億円(2020年度連結)を誇るスーパーゼネコンです。建築や土木事業、海外建設事業、不動産開発、エンジニアリングなどの事業を展開しています。
清水建設の主な建築実績には、次のようなものがあります。
- 日比谷フォートタワー
- Trinity Tower
- 石川県立図書館
- セイコー八重洲通ビル
- AFRO-ASIA BUILDING
- グレート・イースタン・ライフビル
- メブクス豊洲
- LOUIS VUITTON GINZA NAMIKI
- 長野県立美術館
- ちばぎん本店ビル
竹中工務店同様、日本を代表するゼネコンです。
不動産投資・経営
不動産業界の4分野の1つが、不動産投資・経営です。不動産投資・経営は、マンションやアパートなどを購入して運営したり、投資用物件を投資家に販売したりします。
マンションやアパート、オフィスビルなどを購入して運営する場合は、企業が不動産を直接取得することもあれば、金融機関と協力するなどして多くの投資家から集めた資金で取得することもあります。
取得した不動産を賃貸に出して家賃収入を得たり、価値が上がったタイミングで売却して利益を得る仕組みです。投資家から資金を集めている場合は、利益から出資金に応じた分配金を支払うこともあります。
投資用物件を販売する場合は、土地を持っている方にアパートやマンション経営をアプローチします。販売した物件の管理も行い、手数料収入を得ている企業も多いです。
不動産投資・経営の主な企業
不動産投資・経営の主な企業は、次のとおりです。
みずほ不動産販売株式会社
みずほフィナンシャルグループのみずほ不動産販売株式会社は、1986年に設立し、不動産の売買や仲介業務などを行っています。投資用・事業用不動産の情報件数は約1万3,000件(2020年度実績)と豊富です。
宅地建物取引士は665人(2021年4月時点)おり、専門知識を持ったスタッフがコンサルティングをします。会員制クラブ「ゆうゆうオーナーズクラブ」では、不動産投資に役立つ情報や資金計画、マーケット情報の提供を行っています。
みずほフィナンシャルグループのネットワークを活かし、投資用・事業用不動産の販売や投資サポートをしている企業です。
武蔵コーポレーション株式会社
2005年設立の武蔵コーポレーション株式会社は、収益用不動産の売買や仲介、管理を行っています。
2021年8月期の売上高は242億4,300万円です。年収2,000万円以上、または金融資産3,000万円以上の富裕層を対象としていて、物件は首都圏エリアに特化しています。
オリジナルブランド「MQuarto」の新築アパートも取り扱っており、ニーズに合わせて提供しています。
収益用不動産の売買や仲介だけでなく管理も行っており、総管理戸数は2万6,154戸、入居率は97.31%、これまでの売買取扱実績は2,368棟、オーナーの数は1,339人です(2022年2月時点)。
株式会社シノケンプロデュース
1990年創業の株式会社シノケンプロデュースは、ジャスダック上場企業シノケングループが100%出資している企業です。投資用アパートの企画や開発、販売などを行っています。
これまでの実績は、自社施工で5,000棟以上、管理戸数は4万2,000戸以上です。全国賃貸住宅新聞の賃貸住宅に強い建築会社ランキングでは、自社開発棟数で6年連続1位を獲得しています。
土地の選定からプロがサポートし、投資家が経営を始めるまでプロデュースします。
株式会社アセット・ワン
株式会社アセット・ワンは1998年設立で、不動産の管理や仲介、投資家サポート、コンサルティングなどの事業を展開しています。
不動産投資事業では、賃貸運営管理やリノベーションによる再生業務、不動産を担保とした債権投資業務、投資物件調査業務などを行っています。
収益用不動産のバリューアップの提案や売却サポート、出口戦略の立案なども行い、収益の最大化を図る企業です。
不動産業界の平均年収は約423万円
- 不動産業界の平均年収はどれくらい?
- 他の業種と比べて高い?
など気になっている方は多いのではないでしょうか。
国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均年収は433万1,000円でした。平均給与は368万5,000円、平均賞与は64万6,000円です。
不動産業・物品賃貸業(不動産取引業、不動産賃貸業・管理業、物品賃貸業)の平均年収は423万円(平均給与375万円、平均賞与48万円)となっており、給与所得者全体の平均年収と比べると、約10万円少なくなります。
業種別の平均年収は、次のとおりです。
業種 | 平均年収 |
不動産業・物品賃貸業 | 423万円 |
建設業 | 509万円 |
製造業 | 501万円 |
卸売業・小売業 | 372万円 |
宿泊業・飲食サービス業 | 251万円 |
金融業・保険業 | 630万円 |
運輸業・郵便業 | 444万円 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 715万円 |
情報通信業 | 611万円 |
学術研究・専門・技術サービス業 教育・学習支援業 | 503万円 |
医療・福祉 | 397万円 |
複合サービス事業 | 452万円 |
サービス業 | 353万円 |
農林水産・鉱業 | 300万円 |
上記のとおり、他の業種と比較すると、不動産業全体の平均年収は決して高いわけではありません。しかし、企業単位で見ると、大手を中心に平均年収が高い不動産企業は多数存在します。
主な不動産企業の平均年収は次のとおりです。
企業名 | 平均年収 |
三菱地所株式会社 | 1,267万5,663円(※1) |
清水建設株式会社 | 971万2,000円(※2) |
住友不動産株式会社 | 669万574円(※3) |
株式会社オープンハウス | 644万8,653円(※4) |
積水ハウス株式会社 | 792万7,285円(※5) |
東急不動産ホールディングス株式会社 | 1,071万円(※6) |
三井不動産株式会社 | 1,273万7,000円(※7) |
※2:清水建設株式会社「2021年3月期 有価証券報告書」より
※3:住友不動産株式会社「2021年3月期 有価証券報告書」より
※4:株式会社オープンハウス「2021年9月期 有価証券報告書」より
※5:積水ハウス株式会社「2020年度 有価証券報告書」より
※6:東急不動産ホールディングス株式会社「2021年3月期 有価証券報告書」より
※7:三井不動産株式会社「2021年3月期 有価証券報告書」より
このように、平均年収が1,000万円を超える不動産企業もあります。上記以外の大手不動産企業も、不動産業界の平均年収(423万円)を上回ることは多いです。
転職活動で個別企業の年収を知りたい場合は、求人情報や有価証券報告書(上場企業)を確認してみるとよいでしょう。不動産業界に転職することで、現在よりも年収アップを実現することは可能といえます。
不動産業界でよく募集される職種
不動産業界で、どのような職種が募集されているのか知っておくことは大切です。職種や仕事内容を知っていれば、自分に合う職種がわかり、不動産業界への転職活動がしやすくなります。
不動産業界で募集される職種には、次のようなものがあります。
- 営業職
- 事務職
- 管理(賃貸管理営業)
- 人事
- 広報
- 経営企画
- マーケティング
- クリエイティブ職
それぞれの仕事内容や特徴について、一つずつ確認していきましょう。
営業職
不動産業界で募集される職種の1つが、営業職です。営業職は、多くの不動産企業で募集されています。一言に営業職といっても、次のような営業の仕事があります。
- 販売営業
- 賃貸仲介営業
- 売買仲介営業
販売営業は、分譲マンションやアパート、一戸建てなどの住宅や収益用不動産を個人や法人向けに販売します。
賃貸仲介営業は、物件の広報活動や借主の案内、契約手続きなどを行います。売買仲介営業の仕事内容は、マンションやアパート、土地などの不動産の仲介手続きやサポートです。
営業職は、売上ノルマが課されることも多いです。企業によっては、ノルマを達成するとインセンティブ(歩合給)が発生します。電話やメール、訪問して営業する場合もあれば、モデルルームに来店された方に営業する場合もあります。
例えば、株式会社オープンハウスが中途採用で募集している営業職は、住宅営業、土地仕入営業、収益不動産営業、米国不動産営業の4種類です(2022年3月時点)。
住宅営業は、現地近辺での声がけ・案内、電話やメールによる物件紹介、現地での案内、商談などを行います。土地仕入営業と収益不動産営業は、不動産会社訪問や情報の取得・調査などが仕事です。
米国不動産営業は、商談機会の獲得や手続きサポート、金融機関や税理士事務所とのリレーションを行います。多くの不動産企業が営業職の募集をしているため、未経験の方でもチャレンジしやすい職種といえます。
事務職
事務職は企業を経営する中で必要な職種です。不動産企業の事務職の主な仕事内容は、次のとおりです。
- 物件の問い合わせ対応
- 入金確認
- 図面送信(メール、FAX)
- 写真撮影
- 来客対応
- 家賃・手数料支払い
- 経費精算
- 保険手続き
- Webサイトの情報確認・更新
- データ入力
不動産企業の事務職は、一般的な事務の仕事(データ入力や経費精算など)に加えて、営業支援の仕事(問い合わせ対応、送金手続き、サイト情報更新、来客対応など)も行うことがあります。
営業職が不在のときは、事務職の方がモデルルームや現地案内をする企業もあります。そのため、パソコンスキルはもちろんのこと、不動産の基本的知識もあるとよいでしょう。
ただし、仕事内容は企業によって異なりますので、求人情報をよく確認してください。
例えば、住友不動産の事務職は、書類整理や資料作成、電話応対、データ入力などの作業に加え、企画・マーケティングや営業推進ツール作成、簡易積算・発注業務、コンプライアンス対応なども行います。
管理(賃貸管理営業)
管理の仕事は、マンションやアパートなどの収益用不動産を所有するオーナー(投資家)から管理業務の委託を受けて、入居者対応や物件の維持・管理を行います。
管理の主な仕事内容は、外廊下や階段、エントランス、駐車場などの共用部分の清掃、エレベーターの管理・メンテナンス、入居・退去手続き、家賃回収、クレーム対応、トラブル対応などです。
管理の仕事内容が悪いと、入居者満足度が下がり、空室率に影響する可能性があります。管理会社は、管理委託手数料として毎月家賃の一定割合(5%程度)を得る仕組みです。
そのため、空室率が高くなれば、管理会社の利益は減ることになります。
また、賃貸管理営業として、収益用不動産のオーナーに営業をすることもあります。その場合は、問い合わせ対応や顧客へのアプローチ、商談が主な仕事です。
企業によって、マンションやアパートの管理の仕事を募集している場合と賃貸管理営業を募集している場合があるため、事前に確認しましょう。
人事
不動産業界で人事として働くこともできます。採用業務などに携わりたい場合に、人事の仕事はおすすめです。人事の主な業務内容は、次のとおりです。
- 採用計画の立案
- 採用活動
- 人材教育・研修
- 評価制度の運用
- 人事制度の企画
- 労務管理
新卒・中途の採用方針の策定や計画の立案を行い、Webサイトやパンフレット作成、会社説明会など採用活動を行います。近年では、SNSを使った採用活動も活発です。
新入社員向けの社内教育や階層別研修の企画・実施も人事の仕事です。外部の講師を招いて研修をすることが多いですが、人事の社員が講師を務めることもあります。
人事面談やアンケートなどによる評価制度の運用、人事戦略や人事制度の企画、安心して働くための労務管理など、様々な業務を行います。
広報
広報の仕事は、企業の取り組みや自社商品・サービスのPRをすることです。企業の取り組みや商品を多くの人に知ってもらうことは、とても大切なことです。
広報の業務内容には、次のようなものがあります。
- SNSによる情報発信
- ブログ配信
- プレスリリース配信
- 取材対応
- 情報収集
- イベント企画
- 危機管理対応
- 社内広報
InstagramやFacebook、Twitter、ブログなどを活用して企業の取り組みや自社商品・サービスを紹介します。自社の取り組みや商品のプレスリリースを作成して、マスコミや社会に発信するのも仕事です。
プレスリリースやSNSなどを見たメディアから取材の問い合わせが入ることもあるため対応します。他社の広報活動をチェックしたり市場動向を研究することも行います。
また、新商品・サービスの発表イベントの企画、名誉毀損・誹謗中傷などへの危機管理対応、社員同士のコミュニケーションを高め、企業理念やビジョンなどを共有する社内広報をするのも仕事です。
経営企画
不動産企業によっては、経営企画を募集している場合があります。経営企画は、中長期の経営目標や経営戦略を立案するなど、企業や事業の方向性を決める仕事です。主な業務内容には、次のようなものがあります。
- 経営目標の策定
- 経営戦略の立案
- 資料作成
- 情報収集
- 市場調査
経営企画は、企業の中長期の目標や戦略を立て、管理・遂行します。経営目標や戦略を立てる際は、競合他社や市場の動向を調査・研究し、自社の強みを活かして考えます。
経営戦略などは1人で考えるのではなく、経営企画の他のメンバーや経営陣が参加する会議なども行い決定します。会議用のプレゼン資料を作成するのも仕事の1つです。
また、企業によっては、経営企画がコーポレート・ガバナンスへの対応を行うこともあります。企業の方向性などを決めるため、影響力の大きい仕事といえます。
マーケティング
マーケティングの職種を募集している不動産企業もあります。マーケティングの主な業務内容は、次のとおりです。
- 商品企画
- リサーチ・分析
- プロモーション企画・運用
マーケティングは、マンションやアパートなどの商品を戦略的に売るための仕組みづくりを行います。そのためにも、市場調査や情報の分析をして顧客ニーズを把握し、商品のターゲットや優位性をもとにプロモーション方法を企画します。
どのエリアにどのようなチラシを何部くらい配布するか、Webサイトの広告はどのような内容にするかなど、他部署とも連携しながらプロモーションの細かい部分にまで携わることが多いです。
マンションやアパート、一戸建てなど、商品の売れ行きに大きな影響を与える仕事です。
クリエイティブ職
デザインや設計など、クリエイティブ職として不動産業界で働くことも可能です。企業によって様々なクリエイティブ職が募集されています。
例えば、住友不動産では注文住宅のCADオペレーターの職種を募集しています。CADを使った意匠図面や3Dパース作成が仕事です。
営業マンと連携してプランニングとデザイン業務を担当する、新築一戸建ての設計プランナーも募集しています。
また、積水ハウスでは、センシングデバイス開発職やソフトウェア開発職の募集もしています。AI技術やディープラーニングなどを活かし、顧客ニーズを満たすサービスシステムの開発・設計、ソフトウェアの構築などを行うのが仕事です。
企業も住宅もIT化が進んでいるため、今後さらに需要が見込まれる職種と考えられます。
不動産業界は未経験でも転職が可能
「不動産業界への転職は経験者でないと難しいのでは?」と心配している方も多いのではないでしょうか。不動産業界は未経験でも転職が可能です。
営業や事務、管理、人事、広報など「未経験可」として採用活動をしている不動産企業はたくさんあります。
例えば、株式会社オープンハウスの住宅営業や土地仕入営業、収益不動産営業、事務職は「未経験歓迎」としています。住友不動産の営業職も同様です。
設計や開発などの技術職は経験者を募集していることが多いですが、営業職や事務職は未経験でも転職できる可能性があります。
そのため、「未経験だから不動産業界で働くのは無理だ…」と諦める必要はありません。
不動産業界への転職で強みとなる経験
未経験でも不動産業界への転職を目指せますが、営業職や営業事務、金融、法律関係などの仕事の経験があれば、転職活動が有利に働きます。
これらの仕事で得たスキルや経験は、不動産業界でも活かせるからです。即戦力としても期待されます。
転職活動を始める前に、どのような経験が強みとなるのか知っておくことは大切です。
ここからは、不動産業界への転職で強みとなる経験について見ていきましょう。
営業職経験
他の業界で営業職経験がある場合は、不動産業界への転職で強みとなります。
不動産業界で営業職の募集は多いです。扱う商品は変わりますが、顧客とのコミュニケーションやヒアリング、プレゼンなど、どの業界の営業職もやることは似ています。
そのため、営業経験があれば、自社商品の特徴や優位性、競合他社の情報などを覚えるだけで、すぐに即戦力として働くことが可能です。現職と転職先、両方のノウハウを活かして営業活動ができます。
他業界での営業経験があれば、不動産業界の営業職への転職活動が有利に働きます。
営業事務経験
不動産業界への転職で強みとなる経験の1つが、営業事務の経験です。営業事務は、データ入力や経費精算、問い合わせ対応、見積書や請求書の作成、顧客管理、在庫管理など、様々な業務を行います。
また、来客対応やWebサイトの情報入力や更新、営業ツールの作成なども営業事務が担当することが多いです。
不動産企業は、営業事務の職種も基本的な仕事内容は変わりません。顧客からの物件に対する問い合わせ対応や資料発送、モデルルーム・現地案内、営業ツール作成など、幅広い業務を行います。
そのため、事務作業にも慣れていて、営業マンの気持ちや考え方、顧客との接し方がわかっている経験者は転職活動が有利に働くといえるでしょう。
金融業界経験
金融業界での経験も不動産業界への転職で強みとなります。不動産営業や事務の仕事をする場合、住宅ローンや不動産投資ローン(アパートローン)などの知識が必要になるからです。
ローン関連は顧客から相談や問い合わせも多いです。金利動向や金融機関別のローン商品の特徴、審査基準などが説明できなければ、信用を失うこともあります。
資産運用や税金、保険などの専門知識もあれば、顧客へもっと幅広い提案が可能です。また、経営企画への転職を目指す場合も、金融の知識があるに越したことはありません。
金融機関や証券会社など金融業界で働いている方は、不動産業界への転職活動がプラスに働くことでしょう。
法律系業界経験
弁護士や公認会計士、行政書士、司法書士、通関士など、法律に携わる仕事をしている方は、不動産業界への転職活動が有利に働きます。
以下のように、不動産業界は様々な法律に関わります。
- 宅地建物取引業法
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律
- 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律
- 不動産の表示に関する公正競争規約
- 民法
- 借地借家法
- 消費者契約法
- 都市計画法
- マンションの建替えの円滑化等に関する法律
- 建築基準法
- 国土利用計画法
- 長期優良住宅の普及の促進に関する法律
- 建物の区分所有等に関する法律
- 区分所有法
- 不動産登記法
など、法律の知識があれば、開発や企画、建設、販売、管理など、不動産の仕事をする上でリスク管理がしやすくなります。また、顧客から質問や相談を受けた場合にも、的確に回答できるため、不動産企業からも必要とされるといえます。
不動産業界への転職で強みとなる資格
営業職や営業事務、金融などの経験に加え、不動産業界への転職で強みとなる資格についても把握しておきましょう。
資格が転職活動に役立つ可能性があるからです。また、転職を急いでいない方は、資格を取得した上で転職活動を始めることもできます。
ここでは、不動産業界への転職に役立つ2つの資格について見ていきましょう。
宅地建物取引士(宅建)
宅地建物取引士は、毎年20万人以上が受験する国家資格です。「宅建」や「宅建士」とも呼ばれます。宅地建物取引士の資格を取得することで、以下3つの独占業務に携わることができます。
- 重要事項の説明
- 重要事項説明書面への記名・押印
- 契約内容を記載した書面への記名・押印
宅地建物取引業者がマンションやアパート、土地などの取引をする際、契約締結前に重要事項の説明をしなくてはなりません。重要事項説明とは、不動産の所有者や面積、手付金、キャンセルした場合の取り決め、権利関係などに関する説明です。
重要事項説明は、宅地建物取引士でなければできない仕事になります。重要事項説明書面(35条書面)や契約内容を記載した書面(37条書面)への記名・押印も宅地建物取引士しかできない独占業務です。
宅地建物取引業法や民法など幅広い知識が求められる資格になります。合格率は17.9%(2021年10月実施分)と、ハードルが高い資格です。
宅地建物取引士の資格を持っていると、資格手当が付く企業も多いです。月2〜3万円、年間で24万〜36万円程度の手当が出る場合もあるので年収アップにも役立つ資格といえます。
求人を見るときに、宅地建物取引士の資格手当があるかも確認してみましょう。
不動産販売企業や仲介企業はもちろんのこと、不動産管理や不動産開発・建設、不動産投資・経営の企業への転職活動にも有利に働く可能性がある資格です。
普通自動車免許
普通自動車免許も転職活動に役立つ資格です。例えば、賃貸仲介企業の営業職は、お客さんを物件案内するときに、車を運転して現地へ向かいます。多くの方が、車で案内された経験があるのではないでしょうか。
運転できない場合は、お客さんの案内が難しくなりますし、対応できる仕事が制限されます。別の人に運転を頼むとなると、その分人的リソースを割くことになりコストも嵩むでしょう。
不動産販売や売買仲介で現地案内する場合やデベロッパーで土地の下見に行く場合など、普通自動車免許を持っていれば、移動手段の選択肢が広がります。
普通自動車免許があれば採用が決まるというわけではありませんが、免許を持っていないことで選考が不利になる可能性は高いといえます。
不動産業界に向いている人の特徴
不動産業界に向いているのは、次のような人です。
- 衣食住に関わる仕事がしたい人
- 金額の大きい商品を扱いたい人
- インセンティブで稼ぎたい人
- 都市開発に携わりたい人
- 建物が好きな人
- 年収アップを目指したい人
- 地図に残る仕事がしたい人
マンションやアパート、一戸建てなど、不動産は人の生活になくてはならないものであり、大きな影響を与えます。都市開発など、街並みを変え、地図にも残ります。
契約によってインセンティブが発生する不動産企業は多いため、稼いで年収アップしたい人におすすめです。
不動産業界で年収をアップするポイント
不動産業界で年収をアップしたいのであれば、資格取得や営業職への異動を検討してみるとよいでしょう。資格手当やインセンティブによって収入が増える可能性があるからです。また、営業職としてしっかりと結果を残すことも大切です。
ここでは、不動産業界で年収をアップするポイントについて見ていきましょう。
資格取得
不動産業界で役立つ資格はいくつかありますが、おすすめなのが宅地建物取引士です。宅地建物取引士の資格を持っていると、多くの不動産企業で月2〜3万円程度の資格手当がもらえるからです。
資格を保有していない場合と比べて、年24万〜36万円程度の年収アップが期待できます。
また、宅地建物取引士の独占業務である重要事項の説明や35条書面、37条書面への記名・押印などもできるようになります。宅地建物取引士の取得は決して簡単なわけではありませんが、仕事の幅が広がり、年収アップも期待できます。
営業職に異動
営業職に異動するのも、不動産業界で年収をアップする1つのポイントです。契約数などに応じたインセンティブを設定している不動産企業は多いからです。
例えば、不動産販売企業で「1契約5万円」のインセンティブが設定されている場合、月間で2契約獲得すれば、基本給+インセンティブ10万円を受け取ることができます。
頑張れば頑張るほど収入が増えるため、営業職に異動することで年収を増やすことが可能です。
営業職として結果を残す
営業職で収入アップを目指せるのは、インセンティブがあるからだけではありません。月間や年間の目標を達成するなど、しっかりと結果を残せば、社歴が短くても昇進しやすいのが営業職の特徴です。
主任や係長、課長、リーダーなど、ステップアップすればインセンティブはなくなることもありますが、年収は大幅にアップする可能性があります。
年収をアップさせたい場合は、結果を残すことに注力しましょう。
不動産業界への転職なら営業がおすすめ
不動産業界へ転職をするのであれば、営業職がおすすめです。インセンティブを設けている企業が多く、転職して数年で年収1,000万円を超えることも可能です。
ここでは、不動産業界への転職で営業がおすすめの主な理由について見ていきましょう。
平均年収が高い
国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は433万1,000円で、不動産業・物品賃貸業の平均年収は423万円でした。
不動産業界全体の平均年収は特別高いわけではありませんが、成績によって収入が増える営業職であれば平均年収が高い企業も多いです。
例えば、株式会社オープンハウスの中途営業社員の平均年収は、以下のとおりです。
- 入社2年目:630万円
- 入社3年目:740万円
- 入社4年目:890万円
- 入社5年目:1,025万円
企業にもよりますが、上記のように不動産営業の平均年収は高い傾向にあります。
インセンティブの割合が高く収入が青天井
分譲マンションや一戸建て、収益用不動産など、不動産業界の営業職はインセンティブが設けられていることが多いです。
企業によってはインセンティブの割合が非常に高く、仕事を頑張って結果を出せば、多額の収入を得ることができます。若くして年収1,000万円を超えることも可能です。
例えば、株式会社オープンハウスの採用サイトによると、入社2年〜5年目の営業職の最高年収は以下のとおりです。
- 入社2年目:1,050万円
- 入社3年目:1,580万円
- 入社4年目:1,750万円
- 入社5年目:2,000万円
オープンハウスの営業職は成果に応じた賞与が支給される仕組みです。インセンティブなどで収入が青天井なことは不動産営業職の魅力です。
不動産業界に特化している転職エージェント
不動産業界を専門として転職を支援している転職エージェントに「宅建jobエージェント」があります。
宅建の資格を持っていなくても、不動産業界未経験だとしても、不動産業界への転職を考えている人であれば充実した支援を受けることができます。不動産業界への転職を考えている場合にはまずは登録すると良いでしょう。
宅建Jobエージェント
運営会社名 | 株式会社ヘイフィールド |
得意業界 | 不動産業界 |
求人数 | 2,000件以上 |
拠点 | 全国(首都圏がほとんど) |
利用料金 | 無料 |
宅建Jobエージェントは、不動産業界に特化した転職エージェントで、運営しているヘイフィールド社は不動産業界に対するサービスを幅広く手掛けているため、不動産業界への転職に非常に強いです。
利用者のことを考え、スマホ1つで転職活動が終わるようにサービスが設計されていたり、優秀なアドバイザーを多数揃えていたり、営業から管理職まで様々な職種の求人を取り揃えていることが特徴です。
ちなみに、宅建資格を持っていなくても、不動産業界の仕事が未経験だったとしても不動産業界への転職であれば、支援を受けることが可能です。
- 不動産業界への転職を考えている
- 宅建の資格を活かしたい
- 不動産業界特有の転職活動のアドバイスが欲しい
まとめ
ここでは、不動産業界の平均年収や募集職種、転職で強みとなる経験や資格などについて解説しました。
不動産業界への転職は未経験でも可能です。営業職であれば、インセンティブを設けている企業も多いので、年収を大幅に増やせる可能性があります。宅地建物取引士の資格を持っていれば、資格手当によって年収が増えることもあります。
不動産業界への転職を検討している方は、早速、転職サービスの利用や求人探しを始めてみましょう。