転職活動を成功させるためには、面接対策が重要です。適切な面接対策をすることで面接官に良い印象を与えやすくなり、採用される可能性が高くなります。
しかし、「おすすめの面接対策について知りたい!面接官の評価ポイントやよくある質問を教えてほしい!」など疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、転職活動のおすすめ面接対策や面接官の評価ポイント、よくある質問などについて解説します。
面接官が評価する4つのポイント
転職面接で面接官が評価するポイントは、態度・話し方・表情・内容の整合性の4つです。評価されるポイントを知っていれば、どこに気をつけると良いのかわかるため転職面接の対策がしやすくなります。
希望企業の面接で好印象を持ってもらうためにも、面接官が評価する4つのポイントと理由について把握しておきましょう。それぞれのポイントについて紹介します。
参考:【初めてでも安心】転職活動の進め方・流れ5ステップ完全網羅マニュアル
態度
面接官が転職面接で評価するポイントの1つが、応募者の態度です。
応募者が入社をしたら、社員と一緒に仕事をしたり、取引先や顧客とやり取りするようになります。そのため、面接官は以下のような視点で応募者の態度をチェックします。
- 社会人としてのマナーがあるか
- 取引先や顧客の前に出ても失礼がないか
- 社員と一緒に働く謙虚さや協調性はあるか
社会人としてのマナーがないと、取引先や顧客に失礼な態度をとってしまいます。企業のイメージが悪くなり、売上にも影響が出るでしょう。
謙虚さや協調性がなければ、他の社員に迷惑を掛けることになります。仕事はチームワークが重要なので、和を乱す人がいるとチーム全体の生産性も下がります。
そのため、次のような方は面接の際に注意が必要です。
- 普段からマナーが悪いといわれる
- 落ち着きがない
- おどおどしている
- 元気がなく暗い
- 態度が大きい
態度は印象に残りやすいため、面接結果に大きく影響する場合があります。入社意欲や社会人としてのマナーなどを確認するために、面接官が態度をチェックすることを覚えておきましょう。
話し方
転職面接では、話し方も評価ポイントの1つです。次のような話し方であれば、面接で高い評価を得られる可能性があります。
- 聞き取りやすい声で話す
- 大きな声でハキハキと話す
- 結論から話す
- 語尾までしっかりと話す
- あの〜、え〜、その〜、などの口癖がない
- 敬語が不自然ではない
- 質問に対して的確に回答する
- 話すときに相手の目を見る
話し方が上手でない場合は「顧客や取引先の対応はできるかな?」と面接官は不安になります。職種が営業職であればなおさらです。敬語が不自然で声が聞き取りづらく、結論を述べず長々と説明する話し方では、商談がうまくまとまらない可能性があります
話し方が上手な方であれば、顧客や取引先に良い印象を与えられるため、面接官から高い評価を得ることが可能です。転職面接を成功させたいのであれば、話し方について練習や対策をしておく必要があります。
表情
面接中の表情についても、面接官が評価するポイントになります。感情は表情に出やすいため、面接官は応募者の表情から心情を読み取ります。
- 顔がこわばっている
- 面接官と目線を合わせない
- へらへらしている
- 目に力がない
- 頭が動きすぎる
- 不自然な笑顔
このような表情だと、次のような印象を持たれてしまい、面接の評価は低くなってしまうでしょう。
- 自信がなさそう
- 嘘をついてそう
- 頼りなさそう
- 無理してそう
面接の回答内容が良くても、表情が悪い場合は「この応募者は大丈夫かな?」と心配になります。逆に、回答内容はそれほど良くなくても自信満々で魅力的な表情をしている応募者は、高い評価を得られることがあります。
表情は印象に残りやすいため、転職面接でも大事なポイントです。
内容の整合性
応募者が話す内容の整合性についても評価のポイントになります。整合性が取れていなければ、回答内容に面接官は納得できません。「ごまかしたり嘘をついている」と悪い印象を持たれる可能性が高いです。
例えば、転職理由が「前職よりもっと稼ぎたい」なのに、面接した企業の給与が前職や競合他社より低い場合は整合性が取れません。「企業のことを何も調べていない」と評価されてしまうでしょう。
転職理由や志望動機など、面接で話すことには根拠が必要です。根拠がなく整合性が取れない話は説得力がありません。「とりあえずの理由を話しているだけなので入社してもすぐに辞めてしまう」と心配されるでしょう。
内容に一貫性があり整合性が取れる場合は、話に説得力があります。面接官に「しっかりと企業のことを調べている」という印象を与えることができます。
面接通過率を向上させる6つの面接対策
面接通過率を向上させるためにも、笑顔の練習や言語化の訓練、模擬面接などの面接対策を行うことが大切です。対策をすることで、面接官に良い印象を与えられる可能性は高くなります。何の対策もしていないと、希望企業への転職は難しくなるでしょう。
ここでは、面接通過率を向上させる6つの面接対策について紹介します。
笑顔の練習
転職面接の通過率を向上させるためにも、笑顔の練習に取り組みましょう。素敵な笑顔は好印象を持たれやすいためです。面接官に良い印象を与えるだけでなく、今後のビジネスシーンにも役立ちます。
顔がこわばった不自然な笑顔では、相手に悪い印象を与える可能性があります。口角を少し上げて、上の歯が少し見えるように軽く微笑むのが、自然な笑顔を作るコツです。
練習をするときは鏡を見るようにしてください。また、家族や友人などに見てもらうと、より効果的です。
面接室の入退室、面接官との雑談など、転職面接では笑顔になる場面があります。練習をして笑顔の作り方が上手になれば、面接にも自信を持って臨めるでしょう。
身だしなみを整える
身だしなみが整っていないと、「マナーがなっていない」と面接官に悪い印象を与える可能性があります。転職面接を受ける際の身だしなみのポイントは、次のとおりです。
- しわや汚れがない
- 色は黒や濃紺など派手ではないもの
- シャツは白は無難
- ネクタイは派手な色は避ける
- A4サイズが入る黒や紺、茶などのビジネスカバン
- リュックやトートバッグは避ける
- フケやパサつきが目立たない
- 派手な髪色ではない
- 目にかからない長さ
- 男性は耳を出す
- 髪が長い女性はまとめる
- 高級時計は避ける
- 派手なデザインの時計は避ける
- 余分なアクセサリーはつけない
- 派手なメイクは避ける
- 表情が明るく見えるメイクにする
このようなポイントを意識して、身だしなみを整えましょう。面接で大切なのは清潔感です。個性を主張するのではなく清潔感を重視した身だしなみを意識してください。
また、移動中に汚れたり乱れたりする可能性があるため、面接会場に入る前に再度身だしなみを整えるようにしましょう。
言語化の訓練
自分の考えを正確に伝えるためにも、転職面接を受ける前に言語化の訓練をしましょう。訓練をせず曖昧な状態で面接に臨むと、適切な言葉が頭に浮かばず、言葉に詰まる可能性があります。
次のような方法で、日頃から言語化の訓練ができます。
- 日記を書く
- SNSを投稿する
- 本を読んでレビューを書く
- 映画を見てレビューを書く
自分の考えや思っていることを言葉にすることで、言語化能力を向上させることが可能です。言語化能力は、転職面接で役立つだけでなく、ビジネスシーンにおいても求められるスキルになります。
転職面接まで時間がある場合は、コツコツと毎日継続して訓練をすることが重要です。
質問の意図を汲み取る訓練
面接通過率を向上させる面接対策として、質問の意図を汲み取る訓練をしましょう。
「なぜ、その質問をするのか?」面接官の質問の意図がわからなければ、的外れな回答になる可能性があります。面接官が聞きたいことを正確に理解できないと、的確な回答ができないため良い印象を与えることは難しいです。
例えば、面接官が「あなたの短所は何ですか?」と聞いてきた場合、考えられる質問の意図は次のとおりです。
- 応募者が自身の短所を理解できているのか知りたい
- 短所と向き合いどのように改善しようとしているのか知りたい
- 短所が業務に支障がないか知りたい
このような質問の意図が予想されるため、ただ自分の短所を伝えるだけでは回答として不十分です。短所と合わせて、どのように改善しているのか、意欲や方法を伝えることで面接官に好印象を与えられます。
「なぜ、その質問をするのか。どのような意味があるのか。」深掘りして考えるようにしましょう。
質疑応答の想定
転職面接の前に質疑応答の想定をしましょう。「想定などしなくても大丈夫」と甘く考えてはいけません。よくある質問を中心に、どのような回答をするか時間をかけて考えるようにしてください。
- 転職理由を教えてください。
- 当社を志望した理由を教えてください。
- これまでの職務経歴を教えてください。
- 入社後のキャリアプランを教えてください。
- これまでのスキルやキャリアをどう活かすのか教えてください。
- 最後に質問はありますか。
また、「弊社の商品◯◯の売上を伸ばすとしたらどのようなことをしますか。」など、レアな質問を受けた場合の回答も考えておくと、とっさのときに対応しやすくなります。
面接通過率を向上させるためにも、質疑応答の想定はしっかりと行いましょう。
模擬面接
模擬面接も面接通過率を向上させる面接対策の1つです。入退室やお辞儀、挨拶、自己紹介、座り方などを練習できるため面接に自信を持って臨めるようになります。
模擬面接をしていないと、挨拶や座り方などがわからず、面接本番中に混乱する可能性があります。また、面接官に悪い印象を与える恐れがあるので注意が必要です。
面接のやり方を練習し、雰囲気などにも慣れておくことは大切です。模擬面接の面接官には厳しめの対応をしてもらうと良いでしょう。厳しい練習をしておけば対応力が身につくため、本番でも良い結果を残しやすくなります。
模擬面接は非常に重要なため、何度も行うことをおすすめします。
面接でよく聞かれる質問6選
志望動機や転職・離職理由、将来のキャリアプランなど、転職面接でよく聞かれる質問を把握しておくことは大切です。重要な内容だからこそ、面接で質問されることが多いです。あらかじめ、質問に対する回答を考えておけば、面接でスムーズに回答できます。
ここでは、面接でよく聞かれる質問6選について見ていきましょう。
志望動機
志望動機は、転職面接で必ずといっていいほど聞かれる質問です。面接官が志望動機を質問する理由は、次のとおりです。
- 入社意欲がどれくらいあるのか知るため
- 競合他社もある中で自社を選んだ理由を知りたい
- 自社のことを理解しているか知るため
- 自社の経営理念や社風とマッチするか確認するため
面接官は、自社の社風などに合い、入社意欲が高く、長く働いてくれる人材を採用したいと考えています。
そのため、ありきたりの志望動機や具体性のない内容では、入社意欲が低いと評価される可能性があります。また、入社してもすぐに辞めてしまうと判断され、面接合格は難しくなるでしょう。
志望動機は、業界や企業のことを徹底的に調べ、業界・企業を選んだ理由を明確に答えることが大切です。入社後に取り組みたい仕事なども話すと、良い印象を与えやすくなります。
転職・離職理由
転職面接では、転職や離職理由について質問されることが多いです。面接官が転職・離職理由を質問するのは、次のような理由からです。
- 同じ理由で転職・離職しないか確認するため
- 転職・離職理由を改善できるか把握したいため
- 自社と相性は良いか知りたいため
「なぜ転職しようと思ったのですか?」など、理由を聞かれたら前向きな回答をすることが大切です。「ノルマが厳しかった」などの理由は愚痴にしか聞こえないため悪い印象を与えてしまいます。
「顧客とじっくりと時間をかけて向き合い信頼関係を築く仕事をしたい」などと回答すれば、愚痴には聞こえません。転職・離職理由を質問されたら、前向きな言葉で回答することを心がけてください。
自己紹介・自己PR
転職面接でよく聞かれる質問の1つが、自己紹介・自己PRです。面接官が応募者に自己紹介・自己PRを質問するのは、次のような理由があります。
- 応募者の人柄を知りたい
- コミュニケーション能力を知りたい
- 簡潔にわかりやすく話せるか知りたい
自己紹介や自己PRは、応募者の特技や経験、実績、人柄を知ってもらえる質問です。しっかりとアピールしながらも、簡潔にわかりやすく話をまとめることが大切です。まとまっていない話を長々としてしまうと、悪い印象を与える可能性があります。
自己紹介や自己PRを話すときのコツは、以下のとおりです。
- 経験やスキル、実績を端的にまとめる
- 数字を交えて具体的に話す
- 企業への入社意欲を伝える
自己紹介・自己PRは質問されることが多いため、回答内容を準備し、模擬面接などで何度も練習しておきましょう。
経験や実績・スキル
「当社で活かせる経験やスキルにはどのようなものがありますか」など、転職面接で応募者の経験や実績、スキルについて質問されることは多いです。面接官が、経験や実績、スキルについて質問するのは、次のような理由からです。
- 入社後に活躍できるか知るため
- 他の応募者と比較するため
- 業務内容に合っているか確認するため
企業や募集職種に合った経験や実績、スキルを伝えることが大切です。また、実績を伝えるときは、「プロジェクトの売上は1年間で7000万円、前年対比で50%伸長しました。」など数字を交えて具体的に話すのがコツです。
将来のキャリアプラン
将来のキャリアプランも、転職面接でよく聞かれる質問です。面接官が将来のキャリアプランについて質問する理由は、次のとおりです。
- 長く働いてくれるか知りたいため
- 自社のことをどれくらい理解しているか確認するため
- 入社後のミスマッチを防ぐため
回答内容が曖昧だと「入社後のイメージがないため、とりあえずで応募しているのでは?」と面接官に不安を与えてしまいます。
将来のキャリアプランを話すときは「入社して3年以内には新規事業を任せられる人材になりたい」など、年数も伝えるようにしましょう。
面接官への質問(逆質問)
転職面接の最後に「何か質問はありますか?」と逆質問されることは多いです。面接官が逆質問をするのは、次のような理由からです。
- 入社意欲が強いか知るため
- ミスマッチがないようにするため
逆質問を受けてやってはいけないことは「特になし」と答えることです。逆質問は、面接最後のアピールの場です。何も質問しないと「入社意欲が低い」と判断される可能性があります。
基本的にどのような質問をしても問題ありませんが、待遇や福利厚生に関する質問ばかりするのは避けましょう。「待遇や福利厚生に不満があればすぐに辞めてしまう」と思われるからです。
転職面接の前に、逆質問を受けた場合にどのような質問をするかリストを作成しておくと、面接本番で焦らずに済みます。
プロに面接対策を依頼するのが最も効果的
転職面接を成功させたいのであれば、プロに対策を依頼すると効果的です。転職面接のノウハウを知るプロから、応募企業に合った面接対策や合格のコツをアドバイスしてもらえるからです。
ここでは、プロに面接対策を依頼するのが効果的な理由について見ていきましょう。
客観的な視点からアドバイスを受けられる
プロに面接対策を依頼すれば、客観的な視点からアドバイスを受けられます。転職面接のノウハウを持ったプロから、次のようなアドバイスをもらうことが可能です。
- 面接官に良い印象を与えるコツ
- 志望動機や自己PRなどの改善内容
- 転職・離職理由の伝え方
- 入退室や話し方のマナー
- 面接官が重視するポイント
- 好印象を与える言い回し
- 良い表情の作り方
上記のような、コツや伝え方などを客観的な視点から教えてもらえるため、転職面接を通過できる可能性は高くなります。転職面接を知り尽くしたプロから面接対策を教えてもらうのは、転職活動を成功させる上で非常に有効です。
他の転職者と比較した情報を聞き出せる
自分の回答内容や話し方、表情、マナーが、他の人と比べて優れているかどうかはわからないものです。多くの人に面接指導をしているプロに面接対策を依頼すれば、他の転職者と比較してどうなのか教えてもらえる場合があります。
- 他の転職者と比べて志望動機や自己PR、転職理由などが魅力的か
- 他の転職者と比べて所作やマナーにおかしな点はないか
- 他の転職者と比べて身だしなみなど第一印象はどうか
上記のように他の転職者と比較した情報がわかれば、転職面接での強みと弱みを把握できるため対策がしやすくなります。
面接を受ける企業に特化した対策が受けられる
プロに面接対策を依頼すれば、面接を受ける企業に特化した対策が受けられるため、面接通過率が向上します。企業によって、面接で評価するポイントや質問内容、求める人物像などが異なります。そのため、企業に合った面接対策をすることが大切です。
プロは、過去の面接データをもとに企業ごとの傾向と対策を分析しているため、「◯◯企業の面接をクリアするためのコツ」など具体的かつ的確なアドバイスを受けることが可能です。
転職したい企業の面接を受ける前にプロから対策を受ければ、合格の可能性が高くなるでしょう。
面接対策をプロに依頼できるサービス
面接対策を依頼できるプロサービスには、転職エージェントとキャリアコーチングサービスがあります。プロから対策を受けたい場合は、これらのサービスを利用しましょう。
転職エージェント
転職エージェントを利用すれば、転職面接のノウハウを持ったエージェントから合格のためのアドバイスを受けられます。多くの企業の面接情報を持っているため、希望企業や職種に合った的確なサポートを受けることが可能です。
模擬面接を行う転職エージェントも多く、面接合格後は、条件面の交渉も依頼できます。
おすすめなのは、業界最大級の求人数を誇るdoda
いずれの転職エージェントも、経験豊富なエージェントが転職成功へ向けて細かくサポートをしてくれます。
キャリアコーチングサービス
キャリアコーチングサービスとは、専門のコーチと面談を行い、キャリア設計を行うサービスです。キャリアの設計に加え、面接対策や書類添削なども行います。
おすすめのキャリアコーチングサービスは、20〜30代を対象とした
これらのキャリアコーチングサービスは、コーチングだけでなく、転職サポートも受けることが可能です。
まとめ
ここでは、転職活動のおすすめ面接対策や面接官の評価ポイント、よくある質問などについて解説しました。
転職面接を受ける前に、しっかりと対策を行うことで、面接合格の可能性は高くなります。転職を検討している方は、ここで紹介した評価ポイントやよくある質問などを参考にしてみてください。
また、効果的な対策を行いたい場合は、プロのキャリア支援サービスの利用がおすすめです。