転職活動も見据え、営業職の年収が気になっている方は多いのではないでしょうか。
営業職はインセンティブが発生する企業が多いため、結果を出せば大幅な年収アップが期待できます。年収1,000万〜2,000万円以上稼ぐことも可能です。
この記事では、営業職の平均年収や年収アップのコツ、営業職の種類、向いている人などについて解説します。
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営業職の平均年収
営業職の平均年収について気になる方は多いでしょう。
国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は約433万でした。男女別、平均給与と平均賞与の内訳は以下のとおりです。
性別 | 平均給与 | 平均賞与 | 平均年収 |
男性 | 449万4,000円 | 82万8,000円 | 532万2,000円 |
女性 | 253万8,000円 | 38万8,000円 | 292年6,000円 |
男女計 | 368万5,000円 | 64万6,000円 | 433万1,000円 |
また、厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、主な営業職の平均年収は、次のようになります。
業種 | 男性 平均年収 | 女性 平均年収 | 男女計 平均年収 |
自動車営業 | 531万4,200円 | 395万7,700円 | 531万4,200円 |
機械器具・通信・システム営業 | 599万600円 | 477万1,500円 | 599万600円 |
金融営業 | 614万5,500円 | 489万2,300円 | 614万5,500円 |
保険営業 | 643万5,600円 | 367万1,400円 | 643万5,600円 |
その他の営業 | 562万7,200円 | 434万1,300円 | 562万7,200円 |
※「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」より
上記のとおり、営業職の平均年収は男性が530万〜640万円程度、女性が360万〜490万円程度、男女計が530万〜640万円程度となっています。
いずれも給与所得者の平均年収より高い水準です。
営業は、様々な業界・企業に存在する職種です。業界や企業によって給与水準は異なりますが、仕事の結果が収入に反映されやすい職種のため、仕事を頑張れば一般的な給与所得者の年収よりも稼げる可能性があります。
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稼げる人は青天井に稼げる仕事
営業職は、とても稼げる人とそうでない人に分かれます。年収1,000〜2,000万円以上稼ぐ営業もいれば、給与所得者の平均年収約433万より少ない年収の営業もいます。
営業職は、インセンティブが設定されていることが多いです。インセンティブとは成果報酬のことです。基本給とは別に、月間や年間の契約件数や契約金額、目標達成率などに応じてインセンティブを受け取ることができます。
インターネット業界大手のGMOインターネット株式会社や生命保険業界大手の住友生命保険相互会社、不動産仲介大手の東急リバブル株式会社など、様々な企業の営業職にインセンティブが用意されています。
例えば、不動産企業の営業職で基本給30万円、契約1件につき20万円のインセンティブが発生するとします。
基本給だけの場合は年収360万円ですが、毎月1件の契約で年収600万円、毎月2件の契約で年収840万円、毎月3件の契約で年収1,080万円です。
営業職で稼げる人の多くは、インセンティブで収入を得ています。仕事を頑張り結果を出せば、多額の収入を得ることが可能です。
一方で、営業をしても目標数値に届かない場合は、インセンティブを1円も受け取れない可能性があります。基本給はもらえますが、インセンティブはまったく入らないため、満足のいく年収とはならないでしょう。
実力がある方や人一倍努力をして成果を出す方は、多額のインセンティブが発生して青天井で年収を増やすことができるのは、営業職の魅力です。
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業界と商材で稼げるかどうかが決まる
平均年収や商材の単価が高い業界は、まとまったインセンティブを稼げる可能性が高いです。人材に割く金額が大きい上に、営業マン1人あたりの売上や利益が高いためです。
そのため、平均年収や商材の単価が高い業界の営業職に就けば、年収アップが期待できます。以下は、国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」による業界別の平均年収です。
業界 | 平均年収 |
不動産業・物品賃貸業 | 423万円 |
建設業 | 509万円 |
製造業 | 501万円 |
卸売業・小売業 | 372万円 |
宿泊業・飲食サービス業 | 251万円 |
金融業・保険業 | 630万円 |
運輸業・郵便業 | 444万円 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 715万円 |
情報通信業 | 611万円 |
学術研究・専門・技術サービス業、 教育・学習支援業 | 503万円 |
医療・福祉 | 397万円 |
複合サービス事業 | 452万円 |
サービス業 | 353万円 |
農林水産・鉱業 | 300万円 |
給与所得者の平均年収433万を基準にすると、以下の業界は平均年収が高いと考えられます。
- 建設業(509万円)
- 製造業(501万円)
- 金融業・保険業(630万円)
- 運輸業・郵便業(444万円)
- 電気・ガス・熱供給・水道業(715万円)
- 学術研究・専門・技術サービス業、教育・学習支援業(503万円)
- 複合サービス事業(452万円)
これらの業界の営業職で結果を出せば、多額のインセンティブを稼げる可能性があります。
また、商材の単価が高い業界として代表的なのが、不動産業界です。マンションやアパート、一戸建てなど、売買であれば1件あたりの契約金額は数千万円です。
高級マンションや収益用不動産であれば、1億円以上することも珍しくありません。リフォームに関しても、数十万〜数百万円など単価は高いです。
企業によって商材単価とインセンティブの割合は異なりますが、1件の契約でまとまったインセンティブを得ることもできます。
例えば、株式会社オープンハウスの中途営業社員の最高年収は、入社2年目で1,050万円、入社5年目で2,000万円です(株式会社オープンハウス採用ページより)。
住友不動産株式会社のリフォーム営業(新築そっくりさん(戸建)営業)の採用ページを見ると、インセンティブの割合は「獲得粗利額の最高25%(上限なし)」となっています。
仮に、粗利額が50万円であれば12万5,000円、100万円であれば25万円のインセンティブをもらうことが可能です。リフォーム営業の最高年収が2,980万円(インセンティブ2,680万円)、平均年収は820万円(インセンティブ520万円)となっています。
営業で稼ぎたい場合は、平均年収や商材の単価が高い業界を検討してみるとよいでしょう。
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営業職が稼ぎやすい業界
「どの業界の営業職が稼ぎやすい?」と疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。高年収を実現しやすい業界を知っておけば、転職活動の際に業界選びがしやすくなります。
ここでは、営業職が稼ぎやすい業界について見ていきましょう。
M&A・投資銀行
M&Aや投資銀行の業界は、案件の金額が非常に大きいため、多額の収入を得られる可能性があります。案件によっては数百億円の規模です。
インセンティブの割合が売上や利益の1%や0.1%だとしても、取引金額が大きいため、まとまった報酬を受け取ることが可能です。
「企業年収ランキング」などでトップに君臨している「M&Aキャピタルパートナーズ」は、インセンティブの上限がありません。
DIAMOND online「40歳年収が高い会社ランキング!5位伊藤忠、2位キーエンス、1位は?」によると、M&Aキャピタルパートナーズの推計40歳年収は2,321万9,000円(1位)です。実績を残すことができれば、年収1億円以上も夢ではありません。
広告代理店
広告業界も、営業職が稼ぎやすい業界の1つです。
広告代理店は、商品仕入れがあまり発生しません。Webサイトや雑誌などの広告枠を仲介したり、自社の持つ媒体の枠を販売するからです。在庫コストを抑えられることから、契約あたりの粗利が大きい企業が多いです。
BtoBがメインで、1件あたりの契約金額が数千万〜数億円になることもあります。契約金額が大きいため、営業職はまとまったインセンティブを受け取ることが可能です。
「結果を出して高額な収入を得たい」「年収1,000万円を超えたい」といった方におすすめの業界です。
不動産販売
不動産販売は、マンションやアパート、一戸建て、土地、ビルなど、取り扱う商材の単価が高いため営業職が稼ぎやすい業界です。
1件の契約で数千万〜数億円の売上になるため、高いインセンティブが設定されていることが多いです。1,000万〜2,000万円の収入を得ている営業職の方もいます。
例えば、株式会社オープンハウスの中途営業職の平均年収は入社5年目で1,025万円で、最高年収は2,000万円です。入社2年目でも年収1,000万円以上稼いでいる方がいます。
不動産販売の営業職で結果を出せば、大幅な年収アップが期待できます。
- BtoCで高額な商材を扱っている業界で働きたい
- インセンティブが高い営業職に就きたい
といった場合に不動産販売はおすすめです。
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保険
保険業界も営業職が稼ぎやすい業界といえます。インセンティブの割合が大きい企業も多いからです。
保険の契約単価はそれほど高くは見えません。顧客からしても月数千〜数万円程度の保険料で、万が一の際に数千万円の保障を受けることができます。
ただし、保険会社からすれば、契約を獲得すると継続して保険料収入を得ることができます。同じ人から数十年間、保険料収入が入ってくることも少なくありません。
保険会社に入る金額は大きいため、営業職はまとまったインセンティブを得ることが可能です。保険会社によっては、保険料の一部をインセンティブにしているため、営業職は契約が増えるほど年収が上がっていきます。
医薬品
営業職で稼ぎたい場合は、医薬品の営業MR(Medical Representatives:医療情報担当者)を検討してみてもよいでしょう。MRは、医師や薬剤師などに対して自社の医薬品の情報提供をする仕事です。
医薬品の有効性や安全性などに関する情報を提供します。医師や薬剤師と信頼関係を築き、情報収集や情報提供をして、医薬品の販売をすることが仕事です。医療現場で得た情報を自社の医薬品開発に役立てます。
医薬品の販売が目的ではありますが、簡単には売れないため、インセンティブも高く設定されていることが多いです。医薬品を扱うため、日々勉強を行い責任感のある方におすすめです。
総合・専門商社
総合・専門商社の営業職も高年収を狙えます。
商社は原材料などの輸出入や仲介を行っている企業です。三菱商事や伊藤忠商事、三井物産、丸紅、住友商事などが有名です。商社の中には、投資やトレーディング事業を行っているところもあります(専門商社)。
原材料などを世界中から買い付けして、企業に販売するため、1件の取引金額が大きい傾向にあります。そのため、ベースとなる給与も高く、インセンティブでもまとまった報酬を得ることが可能です。
大手になると英語を使う機会も多いため、語学力が求められます。海外出張などもあり激務になりがちですが、十分に稼ぐことができます。
人材・求人
人材・求人の営業職も稼ぐことが可能です。人材紹介や求人情報の提供などが仕事で、商材を仕入れる必要がなく利益率が高い傾向にあるためです。在庫コストを抱える心配もありません。
従業員を採用したい企業に人材を紹介したり、派遣を希望する企業にスタッフを派遣したり、求人広告を出したい企業に求人枠を販売します。
インセンティブの割合が高い企業も多いので、頑張って結果を出せば現在より大幅に年収が増える可能性があります。
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営業職に向いている人
営業職はインセンティブによって、成果を出せば多額の報酬を得ることが可能です。しかし、「自分が営業に向いているのか不安」という方も多いことでしょう。
営業職に向いているのは、
などです。
どのような人が営業職に向いているのかを知ることで、自分が営業職に合っているのか、自分の特徴を活かせるのか判断しやすくなります。
ここでは、どのような人が営業職に向いているのか、詳しく見ていきましょう。
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コミュニケーション力が高い
営業職に向いているのは、コミュニケーション力が高い人です。コミュニケーション力が高ければ、相手との距離が縮まり、悩みやニーズを聞き出しやすくなるためです。
悩みやニーズを聞けるようになれば、適切なアドバイスや提案ができるようになるため、相手との信頼関係を構築できます。
自分がお客様の立場だとすれば、次のようなコミュニケーション力が低い営業マンから、高額な商品を買おうとは思う方は少ないのではないでしょうか。
- ぶっきらぼうで話しづらい
- 話の内容が噛み合わない
- 知りたい情報を教えてくれない
逆に、次のような営業マンは安心できます。
- 質問に対して的確な答えが返ってくる
- 話題が豊富で話しやすい
- 気配りがすごくコミュニケーションも取りやすい
ただし、「コミュニケーション力が高い=よく喋る、弁が立つ」というわけではありません。相手の話をよく聞いたり、的確な言葉を返したり、よい距離感を保つことが大切です。
コミュニケーション力が高い人は営業職に向いています。
説明が上手な人
説明が上手な人も営業職に向いているといえます。商品・サービスを販売するには、お客様に説明を行い納得してもらう必要があるからです。
- 話がまわりくどい
- 難しい専門用語ばかり使う
- 要点がわからない
- 何がよいのか理解できない
- 的確な回答が返ってこない
など説明が下手な場合は、お客様に納得してもらうことが難しくなり、販売チャンスを逃す可能性があります。
- 話が論理的でわかりやすい
- 相手の立場に立って言葉を選ぶ
- 難しい内容もすんなりと理解できる
- 的確な回答が返ってくる
など説明が上手であれば、商品・サービスの特徴や競合との違い、購入することで得られるメリットなどをわかりやすく説明できるため、お客様に納得してもらうことが可能です。
商品やサービスの魅力を上手に伝えることができれば、お客様は購入する可能性が高くなります。
話がわかりやすく説明が上手な人は、営業職に向いています。
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粘り強く仕事を進められる人
営業職に向いている人の特徴の1つが、粘り強く仕事を進められることです。営業に限ったことではありませんが、目的達成のために諦めず粘り強く仕事をすることで、結果を得られるようになります。
例えば、訪問や電話をしても、最初は断られることが多いです。お客様は営業マンに対して「何かを売りつけられるのでは?」など警戒しているからです。しかし、断られたからといって諦めていては成果を挙げることはできません。
何度も足を運んで商談を行い、お客様の悩みや不安を一つひとつケアして、初めて契約に至ります。高額な商品であるほど、契約に至るまでのハードルは高いです。
営業職は断られたり、契約に至らないことが多い仕事です。「10件商談をして1件も契約にならない」といったことも珍しくありません。
だからこそ、諦めずに粘り強く仕事を進めていける人が成果を出し、高額なインセンティブなどを得ることができます。
即レスができる人
即レスができる人も営業職に向いています。
即レスができれば「質問に対してすぐに回答してもらえるので安心」や「他社よりも対応がスピーディーなので信用できる」などと感じてもらうことができ、安心感につながるためです。
世の中には多くの商品・サービスがあり、お客様は常に競合と比較をしています。商品・サービスの特徴が似ている場合は「営業マンの対応がよかったから」や、「仕事が速かったから」など、営業マンの対応を決め手として購入を決断する人も多いです。
レスが遅い場合は、「購入後も対応が遅いと困る」「回答が遅いので不安になる」「なぜこんなに時間がかかるのか不思議」など、お客様は不安に感じ、営業マンや企業に対して不信感を持つでしょう。
営業マンの対応がお客様の購入判断に影響を与えることは多分にあります。
「メールを見たら即返信する」「質問をもらったら遅くても翌日までに回答する」など迅速にレスができる人は、それだけで他の営業マンより有利になる可能性があります。
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営業職の種類
一口に営業職といっても、様々な種類があります。
顧客によってBtoBとBtoC、営業方針によって新規営業とルート営業、コンサルティング営業、営業手法によって訪問営業や内勤営業、飛び込み営業などに分けられます。
それぞれの特徴や違いを知っておくことは大切です。自分に合う営業スタイルがわかるため、営業職への転職活動がやりやすくなります。
ここでは、営業職の種類について確認していきましょう。
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顧客に対する種別
営業職は、営業対象によって「BtoB」と「BtoC」に分けることができます。
BtoBはBusiness to Businessの略称で法人営業のこと、BtoCはBusiness to Consumerの略称で個人営業を表します。BtoBとBtoCの主な違いは、次のとおりです。
比較対象 | BtoB | BtoC |
営業対象 | 法人(企業や団体など) | 個人 |
商材単価 | 高い傾向 | 安い傾向 |
意思決定者 | 役員や部長、課長など | 本人または家族 |
検討期間 | 比較的長い | 比較的短い |
購入理由 | 論理的・計画的 | 衝動的・感情的 |
それぞれの内容について見ていきましょう。
個人営業
BtoCの個人営業は、不動産や車、保険、教材などの商材を扱います。不動産と車を除くと、商材単価は安いことが多いです。
営業対象者自身やその家族が決済者となるため、商談をしたその日のうちに契約に至ることも珍しくありません。そのため、検討期間は比較的短いです。
- 新しいから欲しい
- かっこいいので買いたい
- 友人も買っているので欲しい
など、衝動的・感情的な理由で購入するケースは多いです。個人の満足を得ることができれば、契約を獲得できる可能性は高くなります。
近年では、SNSや口コミを見て最終的な判断をする人が増えているため、SNSを活用したプロモーションや口コミチェックなどをしておく必要があります。
法人営業
BtoBは、企業や団体などを相手に営業を行います。商談相手は必ずしも意思決定者とは限りません。担当者が話を聞き、上司に報告し、マネジメント層や役員が会議を行い最終判断を下すことが多いためです。そのため、検討期間は比較的長い傾向にあります。
導入することでどれだけコストが下がるのか、費用対効果は見込めるのか確認して、論理的・計画的に購入判断を下します。
法人相手となるため、商材単価は高いことが多いです。不動産や車、通信機器、オフィス家具、Web制作、パンフレット制作、コンサルティングなど、様々な商品・サービスがあります。
BtoCよりも商材単価が高い傾向にあるため、インセンティブの割合も高く、稼げる企業はたくさんあります。
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営業の方針に対する種別
営業職は、営業方針や取り扱う商材によって以下3つに分けることができます。
それぞれで、営業方法や営業相手、日々の仕事内容に違いがあります。
ここでは、営業方針に対する3つの種別について見ていきましょう。
新規営業
新規営業は、新しい顧客を獲得すべく営業を行うことです。
新規営業と聞いて、次のようなネガティブな印象を持っている方もたくさんいることでしょう。
- 大変そう
- 暑いときも寒いときも外回りをしている
- 断られるばかりで楽しくなさそう
新規営業は、個人や企業に対して電話やメール、訪問営業が中心となります。リスト化された情報をもとに、1日の電話件数や企業訪問数などの目標を決めて営業活動をします。
基本的には断られることが多いため、多大な労力が要り、ストレスも溜まりやすいです。退社後や休日をうまく利用してリフレッシュすることが大切です。
ただし、仕事内容は大変ですが、契約に至った場合のインセンティブが高い企業はたくさんあります。
ルート営業
ルート営業は、すでに企業が取引をしたことがある顧客に対して継続的に行う営業です。
- 契約期間終了間近なため契約更新を促す
- 新商品の提案を行う
- 商品のアフターフォローをする
- 顧客の現在のニーズをヒアリングする
このように、契約獲得や顧客満足度の向上などを目的として、既存顧客に営業活動をします。
新規営業ではないため、飛び込み営業などはほとんどありません。事前に電話やメールでアポを取った上で企業や個人宅を訪問します。ルート営業は対法人であることが多いですが、金融や医療、不動産など対個人でルート営業を行う業界もあります。
既存顧客への営業を継続的に行うため、ヒアリング力や提案力、管理能力などが求められる営業です。
新規営業のように開拓作業がないことから人気は高いです。しかし、インセンティブの割合が新規営業と比べて少なく、給料は上がりにくい傾向にあります。
コンサルティング営業
コンサルティング営業は、顧客が抱える悩みやニーズを解決できる商品・サービスを提案する営業です。BtoB、BtoCのどちらにもコンサルティング営業があり、不動産や金融、保険、教育、通信、広告など様々な商材があります。
顧客が抱える悩みやニーズを聞いて解決する必要があるため、コンサルティング営業には優れたヒアリング力と提案力が求められます。
営業職の付加価値が高いため、高額な年収を稼げる仕事です。転職市場においても、コンサルティング営業に対して高い年収を提示されることは多いです。
ただし、コンサルティング営業で結果を出し続けるには、常に勉強して幅広い知識を身につけていく必要があります。様々な知識がないと、顧客との信頼関係を築くことができず、悩みやニーズを聞き出すことができないからです。
また、顧客の抱える課題を解決する的確な提案もできません。コンサルティング営業は魅力的ではありますが、結果を出し続けるには大変な努力が必要です。
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営業の手法に対する種別
営業職の営業手法は1つではありません。訪問営業や内勤営業、飛び込み営業などに分けることができます。それぞれの営業手法によって、日々の営業活動は異なります。
営業職が初めての方は、事前に営業手法の違いについて理解しておくことは大切です。自分に合った営業手法を知った上で、転職活動などができるようになります。
ここでは、訪問営業・内勤営業・飛び込み営業の3つの営業手法について見ていきましょう。
訪問営業
営業手法の1つが、訪問営業です。訪問営業は、お客様のもとへ訪問して商品・サービスの提案などを行います。訪問する前に電話やメールでアポを取っている場合もあれば、アポを取らずに訪問することもあります。
訪問後は、お客様とコミュニケーションを取り、抱えている課題をヒアリングし、課題を解決するための商材を提案する流れです。
訪問営業のメリットは、相手と直接顔を合わせて話ができ、わずかな表情の変化などから反応を読み取りやすいことです。「わざわざ来てくれて説明をしてくれる」など、お客様から喜ばれることもあります。
ただし、簡単にはアポが取れないことも多い上にパンデミック時の教訓から、訪問営業を行う企業は減少傾向にあるといえます。
内勤(インサイド)営業
内勤営業(インサイドセールス)は、社内で活動する営業職のことです。メールやチャット、電話、ビデオ会議システムなどを活用して営業を行います。
外回りではなく、内勤での営業活動がメインとなるため営業の効率化を図ることが可能です。Webサイトやメルマガ、チャット対応などで新規顧客の開拓や見込み客の育成をします。
新商品・サービスのDMを送った相手のみにピンポイントで電話営業をするなど、計画的にアプローチできるのが魅力です。欧米では内勤営業が主流です。パンデミックなどの影響もあり、日本でも導入する企業が増えています。
ただし、電話やメール、ビデオ会議システムだけで高額な商材を販売するのは難しく、単価の安い商材がメインとなります。
飛び込み営業
飛び込み営業とは、文字通り、お客様のもとへアポなしで飛び込み訪問をする営業手法のことです。
- ◯◯地域の個人宅
- △△エリアのオフィスビル
- ◯◯と△△にある個人商店
など、飛び込み営業をするエリアと対象を決め、訪問していきます。
- 1日50件以上訪問する
- 見込み客を1組見つけるまで営業を続ける
など日々の目標が設定されている営業職は多いです。
飛び込み営業は、断られることの連続です。話ができたとしても、ニーズがあり見込み客になるとは限りません。気持ちを切り替えながら、粘り強く営業を続けることで成果につながります。思わぬ大型契約を獲得できる可能性もあります。
効率化が求められる時代ですが、広告費なども安く済むことから、飛び込み営業を行う企業は多いです。
ただし、パンデミックの影響もあり、飛び込み営業は難しい時代です。飛び込みをすると、今まで以上に嫌悪感をもたれてしまうため、成果には結びつきにくくなっています。
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営業職の年収をアップさせるポイント
営業職の年収をアップしたい場合は行動が必要です。仕事で結果を出す、インセンティブ割合を変える、平均年収の高い業界へ転職するなどの行動を起こすことで、年収がアップする可能性があります。
年収がアップすれば、生活水準が上がり、仕事へのモチベーションもさらに高くなるでしょう。ここでは、営業職の年収をアップさせるポイント、行動内容について紹介します。
参考:会社員が年収を上げる方法
目の前の仕事で結果を出す
営業職の年収をアップさせるポイントの1つが、目の前の仕事で結果を出すことです。
多くの企業が営業職にインセンティブを用意しているからです。インセンティブは成果報酬であり、仕事で結果を出せば多額の報酬を得ることができます。
毎月の目標契約件数や金額、達成率などをクリアすることで、基本給に加えてインセンティブを受け取ることができます。年収1,000万以上稼げる営業マンも多いです。
結果を出すほど評価され、収入も増えるためモチベーションも上がります。
情報収集や勉強によるインプットや、プレゼン資料の作成やロールプレイングなどのアウトプットを行い、粘り強く日々の営業活動を行うことで結果が出やすくなり、年収アップを目指すことができます。
営業職は、仕事の結果が収入に結びつきやすい仕事です。目の前の仕事に集中し、結果を出していけば、自ずと年収はアップします。
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インセンティブの割合を高くする
インセンティブの割合を高くすることも、営業職の年収をアップさせるポイントです。インセンティブの割合が高くなれば、仕事の結果が同じでも年収はアップします。
高年収を目指しやすくなるため、仕事へのモチベーションもさらに上がるでしょう。
企業によっては、インセンティブの高い給与形態を選ぶことができます。インセンティブの割合が高くなれば基本給は下がることが多いですが、結果さえ出せば心配いりません。
インセンティブによって、転職してすぐに前職の年収を超える可能性があります。結果を出すことが前提となりますが、インセンティブの割合を高くすることで、年収アップの実現が可能です。
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平均年収の高い業界に転職する
平均年収が高い業界の営業職に転職することで年収アップの可能性があります。平均年収が高い業界は、基本給やインセンティブの金額が高い企業が多いからです。結果を出すことができれば、大幅な年収アップも期待できます。
関連:転職で年収アップするコツ
国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は433万1,000円です。平均年収が433万1,000円より高い業界は次のとおりです。
- 建設業(509万円)
- 製造業(501万円)
- 金融業・保険業(630万円)
- 運輸業・郵便業(444万円)
- 電気・ガス・熱供給・水道業(715万円)
- 学術研究・専門・技術サービス業、教育・学習支援業(503万円)
- 複合サービス事業(452万円)
年収アップを実現したい場合は、平均年収が高い業界への転職を検討してみるとよいでしょう。
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営業職はキャリアアップしやすい
営業職は仕事の成果や貢献度が数字として明確に表れ、マネジメント層のポストが多いことからキャリアアップしやすい職種といわれています。
係長や課長になるなどキャリアアップをすれば、年収アップだけでなく社会的信用を得ることが可能です。仕事のモチベーションもさらに上がります。
ここでは、営業職がキャリアアップしやすい理由について見ていきましょう。
営業職は評価されやすい
営業職は評価されやすい仕事です。
スポーツ選手のように成績が数字で表れるため、「目標2,000万円に対して実績2,230万円、達成率111%」など貢献度がはっきりとわかるからです。
多くの営業職では、契約件数や売上などの毎月の目標が決まっています。目標を達成していれば貢献度が高いと評価され、目標が未達成だと貢献度が低いと評価されます。
達成していれば十分なインセンティブをもらうことができ、未達成だとインセンティブを得ることも難しいでしょう。貢献度が高ければ、年収1,000万円超えも実現可能です。
企業によっては年収2,000万円以上稼ぐこともできます。営業職は数字で貢献度がわかるため、評価されやすい仕事といえます。
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マネジメント層に上がりやすい
営業職はマネジメント層に上がりやすい職種ともいえます。営業職には、技術職のような専門的な知識はそこまで必要はありません。
属人的な部分が多く、独自のやり方でも結果さえ出し続ければ高く評価され、キャリアアップのチャンスがあります。営業職は結果がすべてです。入社して1年で主任、3年目で課長になるなど、他の職種では考えにくいスピード出世の可能性もあります。
また、営業職の人数が多い企業はたくさんあります。人数が多いため、係長や課長などマネジメント層のポストもそれだけ用意されており、若くして役職につくことも可能です。
営業だけを行うプレーヤーからマネジメント層に上がれば、基本給も高くなり年収アップが期待できます。マネジメント層に上がるなど、キャリアアップしやすいのは営業職の魅力です。
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いい求人netは、営業職に特化した転職サービスです。
営業職に特化した転職サイトでありながら、担当者から転職についての詳細な支援を受けられるサービスであるため、転職エージェントとしても評価が高いです。
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まとめ
ここでは、営業職の平均年収や年収アップのコツ、営業職の種類、向いている人などについて解説しました。
インセンティブがある営業職は多いため、結果を出せば多額の報酬を得ることが可能です。年収1,000万〜2,000万円以上稼いでる営業職の方もいます。
また、営業職は貢献度が数字で表れるため、評価されやすく、キャリアアップしやすい仕事です。
コミュニケーション力が高い人や説明が上手な人、粘り強く仕事を進められる人は営業職が向いています。
営業職に興味がある方は、早速、インセンティブ割合を変えたり転職活動を始めるなど、行動してみましょう。
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